死神三号
俺は目が覚めた
時計を確認すると現在は午前5時
いつもより早く目が覚めたみたいだ
まだ眠いと思いながら立ち上がると一冊のノートが落ちていた
なんだろうと思いながらそれを拾ってみると
三の名前が書いてあった
どうしてこんなところに?そんな疑問より早くそのノートを開いていた
四日分だけの日記がそこには記されていた
だけど内容は三との記憶を蘇らせる
水滴が目からこぼれる
泣いてるんだ
最後にこんなメッセージがその日記には書かれていた
「真っ直ぐ生きろ」
それは三からの最後のメッセージだった
真っ直ぐ生きろ、そういわれても俺はもうすぐ死ぬらしいからな
そういえばもう死神が来て一か月だ
にしても死神の姿が見当たらない
俺は涙を拭いリビングへ行く
やはりそこにも見当たらない
どこかへ出かけているのか?
そう考えながらも早起きしたついでに散歩をする
行先は三のところだ
といっても死ぬ訳ではない
三の墓へいくのだ
三の墓へは歩いて十分も経たずに着いた
そしてずらりと並ぶ墓の中から三の墓の場所へ行った
するとそこには死神さんが居た
「こんなところで何してんだ?」
僕がそこにいた死神さんに尋ねる
「散歩のついでに墓を眺めてた。そっちは?」
不謹慎な事をしれっと言いのけて死神さんは俺に尋ねる
「あー、友人の墓参りかな」
僕がそう言うと背中を見るだけで分かるほど死神さんは動揺した
「そりゃ、悪かったな」
死神さんはそう言って去ろうとした
「待て!三号郎!」
僕がそう叫ぶと死神さんの体がピタリと停止した