死界について
俺は一つずっと三が死んでから気になっていることがあった
「死んだらどうなる?」
ただ一言で死神さんに尋ねる
「あー、死んでからはよく覚えてないんだわ」
と死神さんが答えるので少し俺が残念そうにすると
「でも俺の居た死界についてなら教えてやれるぜ?」
と言うので是非教えてもらうことにした
死神さんは死界では三号と呼ばれているらしい
死神三号というのが死神さんの本当の名前らしい
死界では死んだ人間の管理や下界、地球を見守っているらしい
死神さんが死神になった理由は彼自身も噂で聞いた程度らしいが
天国に行くはずが誰かのミスで死神になってしまったらしい
そして僕の魂の回収が死神さんの初仕事らしい
死神さんは気付いたら死神になっていて前世の記憶もなにもないらしい
だけど下界に降りることで記憶が共鳴して戻ってくるかもしれないと言っていた
この話を聞いていて一つだけ気になったことがある
「死神さんは死界が嫌いなのか?」
と僕は本当に純粋な疑問をぶつけると
死神さんは仮面越しでも分かるぐらい驚いていた
「よくわかったな。俺はここが懐かしすぎてなんか帰りたくないんだ」
と少し寂しそうな声で死神さんは言う
「ま、俺が死ぬまでゆっくりしていけよ」
と俺は死神さんに微笑むのだった