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子孫ちゃん、依頼の家に入る。


「ここが依頼の家か…。」


電車とバスを乗り継いで来たのは依頼の妖怪が出ると言われている家だ。

ちょっと趣のある家だが、庭も綺麗で丁寧に過ごしていたことが分かるものだった。


「失礼しまーす…。」


貰った合鍵を使ってそっと暗い家の中に入っていく。

中に入ると妖気が家の中に沁み込んでいるようにあちらこちらに感じる。

それだけで長くこの場にいたことが分かるものだ。息苦しい程の妖気の中を歩いていくと小さな影が見えた。


「…だれ?」

「わ、おきゃくさんだぁ❤こんにちは、何かご用?」


そこにいたのは桃色の髪をしたおかっぱの小さな女の子だった。

妖力が満ちているところでは妖怪か迷い込んだ人間か分からず警戒する。だがお客さんと言っている時点でここの者であることは間違いないだろう。

がしゃどくろのこともあり幼いからといって警戒は怠らない。しかし人間だった場合このままにしておくわけにはいかないと近づいて話し始めた。


「君はここの子?でも祓い終えるまで別の場所にいるって言っていたんだけど…。」

「えへへ近くに住んでるんだけど、ここの人あまり帰ってないから遊びに来てたんだ。見つかってびっくりしたけど優しいお姉さんぽくて良かったぁ。」

「…ひとの家に入るのはよくないよ。笑ってごまかしても駄目、危ないから帰りなさい。」

「むぅ、ごめんなさーい。でも帰るのは嫌だよぉ。」


少しむすくれながら素直に謝る女の子の頭をいい子と撫でる。その後、帰るように促すがその瞬間女の子が泣いてしまった。


「ママは病気で白い車に運ばれてどこか行っちゃったの。目の周りが真っ黒で動かなくなっちゃって…。」

「っ!…大丈夫、お母さんは元気に帰ってくるよ。」

「本当?でもお姉さんが言うなら信じるね!」


その状態には覚えがある、妖気にあてられた人間の末期症状だ。

周りにすら影響が出ているならあまり時間は無いなと覚悟を決める。


「仕方ない今日はもう暗いし泊っていくと良いよ、私は家主さんから今日一日ここを任されているんだ。」

「本当!?何か最近へんなことが多く起きるし怖かったんだぁ。私のこと、守ってねお姉さん❤」


腕に抱きつかれ、家の奥へと入っていく。

でもその時の私は家が暗いこともあり気づくことは無かった。女の子の後ろに影がないことに。


今回はきりがいいので短めです。

あの女の子は何者か、乞うご期待!

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