子孫ちゃん、従者契約を強制的に結ばされる。
久々の投稿です。
「…少し動揺してしまったわね、話も聞かずに申し訳ないわ。」
…少しか?
泣くだけ泣いてすっきりしたのかやっと理性が戻ってきたらしくしょぼんとしながら恥ずかしそうに、申し訳なさそうに謝ってきた。
詳しく話を聞くと御影は墨礼とは友人同士だったらしい…いや、本人が言うにはそれ以上の関係だったらしいが聞いていると墨礼はそうは思ってなさそうでただの金づるとしか思っていない冷たさだったが。
聞けば聞くほど自分の一族はクズだなぁと考えさせられる話だ。自分の先祖である墨礼は御影に金を用意させ取るだけ取って私はやることがあるからと去りそこからずっと帰ることは無かったという。
やっと帰ってきたと思ったら子孫で別人だったわけだから恥で顔を赤くするのも分かるものだ。
「でも…それってあの人に私以外の愛する人がいたってことよね……墨礼だと思って力を使いすぎただけじゃなくてそんな事実まで知るなんて…今日は厄日よ!うわーーーん!!!」
まるで子供の用にわんわんと泣く御影を見て罪悪感が刺激される。
気まずい雰囲気に流され、つい言ってしまったのだ。取り返しのつかないことを。
「余計なこと言って悪かったわ…何かできること、ある?」
私のその一言を待ってましたと言わんばかりに目を輝かせる。
「あら、そんなことはいいのにっ!では…手伝っていただきましょうか?」
「え」
ぐいっと腕を掴まれ距離がゼロになる。
抱きしめられ肩に顔を埋める御影の顔は見えない。動揺していると
「ひゃっ!」
ぺろりと近くの首筋を舐められた!そしてそのまま
がぶり
なめたところを噛まれたではないか。先ほどと違い痛みで顔を顰めるが気にせず御影は噛んだことで流れた少量の血を飲む。
その瞬間、体が沸騰したかのように熱く燃え滾る。
まさか…!そう思い近くに割れていたガラスを鏡代わりに月明りで見る。するとやはり首筋には妖力で椿の花が大きく烙印されていた。
「お前…やってくれたな。」
「まぁ人聞きの悪いことを言わないで。何でもするといったのは貴女様。これから宜しくお願い致しますね、御主人様❤」
そうして従者契約を結び微笑む御影は憎たらしいことに傾国の美女と言っても差し支えないほどの美しさだった。
ま、まさか最新の投稿が去年だったとは思わず愕然としました。
連載頻度あげられるように頑張ります!