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子孫ちゃん、女の子と過ごす②


布団に入りこみ寝静まった夜、トントンと肩を叩く音が聞こえる。


「お姉ちゃん…起きてる?」


起きてるか確認する声は小声だ。起きていると言おうとするもしゃべれなくなったことが分かる。金縛りだ。

こちらを覗き込む女の子は今までの様子とは違い怪しい光を放っていた。


「くふふ、お姉ちゃんが払いにきた妖がこんな近くにいるなんて思いもせず騙されていたなんて馬鹿だねぇ」

「見た目に騙された?こんな小さい子が妖なんてことないと思った?騙されて捕まっちゃうなんて雑魚だねざぁこ❤」


「あたしは座敷童。ここの家で悪戯していたのはあたしたちだよ❤」


「きっとあの持ち主は捕まえるだけ捕まえてもらって一緒に過ごそうなんてお涙頂戴の話にして座敷童の力を安全に持ちたかったんじゃない?あたしのことがだぁいすきな妖怪たちがあたしを助ける為にしていた悪戯は相当堪えたみたいだし。」


この様子だと金縛りをかけたのは女の子、座敷童のその仲間のだれかだろう。

何もできないことを良いことに散々煽りまくる座敷童だったが、私がぴくりと体を動かすとそれにいち早く気が付いたのか驚いたように目を見開いた。


「な、なんで金縛りが解除されてるの!?ちょっと、なんで解除したのよ!」

「解除したのはこれだよ。たかが悪戯程度しかできない雑魚妖怪に縛られるほどやわじゃないからね。」


私が出したのは自分で作った守護の呪符だ。こういう金縛りなどに効く呪符である。

まさか前もって予測されていたとは思わなかったのか焦りが見える。それを無視して私は喋り始める。


「まず疑問に思ったのは体調不良になるほどの妖気と言われていたがそこまで強い妖気は感じられなかった。そこまで妖気を隠せるのは相当強い妖だ。それから周囲にいた小さい妖は単なる強い妖気にあてられてやってきただけの妖であることは分かった。で、家にいた女の子…それを踏まえると座敷童が妥当かなって。だって座敷童には魅了の力もあって、その力も使って家に財をもたらしたとされているからね。」

「うぐぐぐ、でも悪戯だけがその子たちのできることだと思わないことね!貴女一人やっつけるなんてわけないんだから!」


何も言えなくなってしまったらしい座敷童は地団駄を踏んで怒りをあらわしつつ他の妖怪に助けを求めようとするが返ってきたのはシーンとした部屋だけだった。


「な、なんで来ないの…!?」

「がしゃたちがきたから。」

「こんな雑魚、御主人様だって余裕ですわ。」

「な…がしゃどくろに狐…!?…さっきからなんなのよ!邪魔ばっかりして!!もう知らない!」


ついにキャパオーバーになったのか混乱したように目を回す座敷童はすこし可哀そうだ。投げるように消えてしまった。


「で、なんでここにいるの?屋敷にいるように言ったよね?」

「尾っぽをいくつか屋敷に残しておりますから大丈夫かと思いましてぇ。だって心配だったんですもん!」

「うん…がしゃも不安だった…無事でよかった。」

「がしゃ…!大丈夫、私はそんな簡単にやられないよ。」

「ちょ、私も心配していたのですがなんで私には何も言ってくださらないのですか!?あーるーじーさーまー!!」




そうして後日。


「来ちゃった❤」


座敷童は早くも現れた。離れの扉を叩く音が聞こえたと思ったらそこにいたのは座敷童はいたのだ。


「な、なんでここに…。」

「あの狐は妖気を隠すのが下手だからすぐに分かったわ❤」

「御影…!」

「私の溢れる妖気が漏れてしまったようですね。」

「魅力みたいに言うな!」

「…この人数、勝てると思ってる?」


がしゃどくろがいち早く臨戦態勢を取り本来の姿となる。

それを止めて話を聞くと聞かなければよかったと思うセリフを吐かれた。


「お姉ちゃんに一人じゃ生きていけない体にされちゃったからぁ責任、取ってもらいに来たよ❤」

「「はぁ!?」」


「わ、私というものがありながらこんな小娘になびくなんて…!」

「由里、がしゃより座敷童のほうがいいの?」


「ご、誤解!できないことを手伝う一環でお風呂を一緒に入ったことでも言ってるんじゃないの?」

「あら、裸を見てそのままってわけにいかないでしょ。」

「…ということは御主人様の裸も見た…ということ?」

「がしゃもお風呂一緒に入りたい。」


まるで浮気した男のような言葉をかけつつも無垢ながしゃどくろの言葉に救われ頭を撫でる。

それに対してもムッとしたのか座敷童は何もしていない腕をぎゅっと掴み勝ち誇ったように笑うので御影まで抱きついてくる始末だ。

しかも変化で幼い子供になって。


「ちょ、みんな!?というか御影はなにその姿!」

「どーせ御主人様は幼女の方が好きなんでしょう?だから私も小さい子になって寵愛を受け取るんですぅ。」


こんなにわちゃわちゃしていたら騒がしい音が離れから聞こえるだろう。それを妖怪たちは気にせず騒がしい。

そんな中、座敷童が虎視眈々と獲物を狙うような目で見ていることに気が付かなかった。


今回は少し長めです。

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