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第9話:迅と菫の過去




〜菫side〜



 僕、“花海 菫”は昔からいじめを受けていた。


 理由は男なのに女子みたいな見た目、性格をしていたからであった。


 僕も好きでこんな見た目になったわけじゃないのに…。



 そんなこんなで僕は高校生になった。

 そしてその高校でも僕はいじめの対象となってしまった。


 そして今日、僕は学校の裏に呼び出されている。

 呼び出した人は怖い男の人で、断ったりその場所に行かなかったらどんなことをされるかわからないので、ちゃんと行くことにした。



「よお、ちゃんと来たのかよ」


「も、もちろんだよ……」



 言われた場所に行くと、その人がいた。

 この場所はゴミ箱が置いてあり、幅は数メートルしかない狭い場所であった。



「それで…用事って何?」


「ああ…そのことなんだけどよぉ……お前、俺の専用のサンドバッグになれよ」


「は?」



 最初は何を言っているかわからなかった。だけど理解して、その人の異常性がよくわかった。



「俺はさぁ、女を殴りてぇって思ってんだよ、でも本当に殴ったらそれは犯罪だぁ、だけど男なら問題ねぇじゃん?ってわけ」


「そんなの…そんなのなるわけないでしょ!」


「あ?ごちゃごちゃうるせぇなああ!!」


「ひっ…」



 男が近くにあったゴミ箱を蹴り、中のゴミを散乱させた。



「いいか、お前に拒否権はねぇんだよ!わかったら黙って殴られろや!」



 男の人が距離を詰め、僕に殴ろうと腕を掲げたその瞬間、男の人は殴られた。



「グバァッ!!」


「お前何やってんだよ…怖がってるじゃねぇかよ……どんな理由があろうと、お前は一人の人を傷つけようとしていた。人が人を傷つけていい理由なんて無いんだよ!」



 僕の前に現れたのはすごく顔がカッコいい男の人だった。


 そしてその人が“鳴瀬 迅”という人だとすぐにわかった。

 理由は女子たちが毎日彼の噂をしていたからだ。



「ゲホッ……なんだよてめぇ…いきなり出て来やがって、ふざけやがって…!!」


「ふざけたつもりは無い!お前がおかしいだけだ!」


「て…てめぇっ!!!」



 男の人は迅くんにまた殴ろうとし、突進をしていた。



「危ないっ!!」


「遅い」



 男の人が殴ったが、それを軽く手で払い、迅くんはその払った手を掴み、そのまま背負い投げをした。



「グハッ………」


「す、すごい……」



 その動きはもはやプロのような動きで、相手を翻弄していた。



「てんめぇ……調子乗りやがって…おらぁっ!!」


「ぐっ!?」



 地面に転がっていた相手は迅くんの足を蹴り、そのまま迅くんを転がした。



「喰らえええ!!!」



 相手は立ち上がり、迅くんめがけて拳を振り下ろしていた。



「迅くん!!!」


「ふっ!!!」



 息を少し吐くと、壁に手をつけ、そのまま強く壁を押し、拳を回避した。



「何っ!?!?」



 迅くんは壁を押し、そのままもう片方の壁に足をつけ、さらにその壁を蹴り、どんどんと上へと上がっていった。


 それを表すなら、まるで“疾風迅雷”。



「俺はいい人を傷つけるやつが許せない!!傷つけてストレス発散?そんなふざけた野郎は俺が踏み潰す!!!」



 迅くんはクルクルと空中で回りそのままかかと落としを相手の頭に思い切りした。



「ガッ……ァ………」



 相手は白目を剥きながら気絶した。



「大丈夫か?」



 僕は嬉しさと安心が同時に込み上げて来た。そしてさらに、胸が熱くなるのも感じていた。

 この気持ちは抱いてはいけないものなのかもしれない。だけどもう遅かった。



「うんっ!!」



 それが僕と迅くんとの出会いでもあり、迅くんに惚れた瞬間であった。


迅が喧嘩強い理由は、過去に嫉妬と妬みで襲ってくる男が多数いたからです。


いや〜〜迅くんKAKKEEEE!!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 人が人を傷つけていい理由なんて無いんだよ!(全力パンチ)
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