第7話:イケメンポイントと責任
「それじゃあそろそろクラスに戻るわ」
「おう、気をつけろよ」
火乃香とはすっかり仲良くなり、タメ口で話せるようになった。
困ったら相談しよう…俺が記憶喪失して頼れそうな人は家族とこの人ぐらいだからな…。
まあ恋愛感情は抱いたらだめだろう。相手にも迷惑だろうし。
「あれ、ちょっと待って」
「?」
火乃香の肩にホコリが乗っているのが見えた。
「えっ…ちょ、近いぃ……!」
俺は火乃香の顔に近づき、すぐ目の前まで顔を寄せた。
「これってまさか……!ん………」
「?」
なぜか目を瞑ってしまった…なんでだ?
「ふうっ……」
「うひゃあっ!?!?」
肩のホコリをふっと息を吐き、遠くへ飛ばした。
「これでよし!ホコリは消し去ったから安心しろ!」
「へぁ?あ、ほ、ホコリ…?」
「ん?そうだけど、なんだと思ってたの?」
すると火乃香はプルプルとしだし、顔も真っ赤に染まっていた。
「っ………!なんでもねぇよお!!」
「火乃香ぁぁ!!」
火乃香が全速力で走り出して行ってしまった。
「な、なんだったんだ……とりあえず戻るか…」
俺は教室に戻るべく、廊下を歩いて行った。
〜〜
今は授業中……だから怒られる覚悟もきちんとある!!
「先生ぇ!授業ほったらかしにしてすいまっせんしたぁあああ!!!」
俺は華麗なジャンプを決め、さらに連続技の如く、土下座を決めた。
「ちゃんと謝れて偉いぞぉ?だが放課後、ちょっと職員室に来てもらおうかぁ……」
オーノー、怒ってらっしゃる。
ってあれ?なんかクラスの女子がほとんどいないんですが?
「お前のせいで女子たちが消えたんだ、お前はちゃんと授業を受けろ」
「え!?なんで俺のせい!?!?」
「黙りんす」
「そんなぁ!!」
俺が授業受けなかったのは反省するけどなんで女子たちが消えたことも俺の責任に!?
やっぱり女子と関わるとろくなことがないのかもしれない……。