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第3話:図書委員のヒロイン



「さて……あそこから抜け出したは良いものの…教室に戻りにくくなってしまった…」



 少し身を潜めてから教室に戻るとしよう…。



 そうして身を隠せそうな良さげな場所を探していると。



「あっ………!鳴瀬、くん……」



 ん……?あの子はさっきの女子たちの中にいた…か?


 見た目は俺より少し小さく、ショートボブにメガネをかけていていた。小動物と言ったらわかりやすいか。


 がむしゃらに走ったせいでよく顔を覚えていなかった。



「あー……こんにちは?」


「えと……その……こん、にちは……」



 …?なぜか顔を赤くしてそっぽを向いてしまった…。


 俺はやはり嫌われているのか?



「えっと…すまないが俺は記憶喪失していて君のことを覚えていないのだけど、もしかして知り合いだった?」


「う、うん……同じ…図書委員だった……“清水 静(しみず しず)”……だよ?」



 俺は図書委員だったのか。そういえば自分のことよく知らないな……。


 気軽に話せる男友達とかはいなかったのだろうか?



「鳴瀬くーーん!どこーー!!??」


「げっ!近くまで来てるのか……どこかに逃げないと!」


「あのっ……!わ、私に、付いて来て……!」


「おっ、おう…」



 そう言われて、俺は彼女に手を取られ走った。


 着いた先は図書室だった。



「図書室?こんな時間に入れるのか?」


「私は…特別に鍵持ってる……!この時のために私と鳴瀬くんの愛の巣を…………(ぶつぶつ)」


「???」



 なるほど、特別なのか。最後の方は聞けなかったけど問題ないだろう。



「さっ……入ろっ……!」


「わ、わかったから腕を離してくれ…!」



 この子は小さい割りにお胸がものすごく発育していらっしゃる!

 今俺の腕は彼女に引っ張られそのまま食い込んでいる形となっている。



「だめっ…!これもアピールタイム………」



 どういうことだ……。まさかっ!俺の腕を寄越せとっ!?


 恐ろしい子っ…!!




「でもまあ助かったよ、ここで少しやり過ごすか…」


「いつでも……来てね…?」


「っ……!!」



 なんだそれ…かわいいかよ……。


 だが勘違いしたらダメだ…。俺がモテるはずないから!!

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