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第1話:記憶喪失




「鳴瀬、これ職員室まで運んどいてくれ」


「わかりました」



 先生のパシr…お手伝いをさせられているのは俺こと“鳴瀬 迅(なるせ じん)”だ。


 彼女いない歴年齢の悲しい男子高校生だ。



 彼女とかって一時の関係とかにしたくないから、普段からありのままの自分で振舞っていたが、それのせいなのか…いや、多分それが原因で彼女ができないのだ。


 普通に話しかけただけで顔を真っ赤にして逃げられたり、周りからヒソヒソ話をされたり……。



「はあ……」



 にしても今日は不幸だ…。


 朝は水たまりに足を入れてしまったり、学校で思い切り躓いたり、今も日直の一人が休みで一人で日直をしている。



 そんなことを考えながら俺は一階にある職員室へ向かい、階段を降りていた。



「……まあ、命に関わることが無いだけま……ってうわわわわ!!!」



 俺は階段を踏み外し、頭から地面に衝突してしまった。



『え!鳴瀬くん!ちょっと先生……鳴瀬くんが……』



 あー…なんか誰かが助けを呼んでくれたみたいだが、だんだんと声が小さくなって……聞こえ無…く…。



 ここで俺の記憶は途絶えた。



〜〜


「はっ!?」



 俺はガバッと起き上がり、あたりを見渡した。



「……どこだ…?ここ……」


「あっ!起きたのかい、鳴瀬くん。どこか調子の悪いところとかは無いかい!?」



 この人は……保健の先生…?


 知ってるような…知らないような…。




 ってあれ?俺の名前は……なんだ?


 思い出せない…!俺の友達の名前も…というか友達はいたのか!?


 わからない…!



「うっ……気持ち悪い……」


「えっ!大丈夫かい?」


「えーと…先生…ですよね?」


「ああ、私は保健の先生だ、というか何度も授業をしているだろう」


「あの…すいません…。思い出せないんです…あなたの名前も…自分の名前も……」


「えぇーーー!!??記憶喪失してしまったのかい!?」


「多分そうですね…。っ痛てて…」


「ああ、大丈夫だ……もう少し寝ていなさい…すぐに救急車が来るから!」


「わかりました……」



 そしてもう一度ベッドに転がり、もう一眠りするのであった。



〜〜


 次に目を覚ますと、そこは病院だった。


 そこでいろいろと検査をし、記憶喪失以外は何も無いと診断された。



 一通り検査が終わり、もう一度寝てしまおうと思ったが、何やら外から物音か聞こえてきた。


 そしてドアをバァン!!っと思い切り開け、俺に飛びついてきたり



「じんくーーん!!」


「うわぁぁあ!!」


「大丈夫!?頭ぶつけたって聞いたけど、私誰かわかる!?」


「えぇと…ごめんなさい…どちら様ですか?」


「そ…そんなぁ……」



 突然現れ、突然泣き崩れてしまった。



「えぇと…母さん…?」


「そう!鳴瀬 春(なるせ はる)!私があなたのママよ!!」



 えぇと俺は母親のことをママと呼んでいたのか…?



「えと……ママ……?」


「ぐはぁっ!?」


「え!?ちょ、ちょっと大丈夫!?」



 機嫌が戻ったと思ったら次は鼻血を吹き出しながら倒れかけていた。



「だ……大丈夫よ…。新たな扉が開く気がする…!」



 な…なんかやばそうだ…。


 とりあえずこの人は俺の母さ…ママらしい。



 一通りの事を済ませて、俺は母親と帰ることになった。



〜〜


「ここがあなたの家よっ!」


「ここが…」



 まあ普通の一軒家だった。



「えーと、ただいまぁ…」


「はい、お帰り!」



 俺は兄弟やらは特にいなく、一人っ子だった。


 母親と父親と自分の三人暮らしだった。



 自分の部屋や、いろいろ回って見たが、特に思い出せるのは無かった…。



 部屋でゆっくりしていると。



「ただいまー」



 男の人の声がした。これは俺の父親かな?



「お、迅ただいま」


「えと…お帰り……パパ…?」


「はぁっ!?どどどとどうした迅!お前がパパなんて呼ぶなんて…!」


「え?いつもはなんて呼んでたの?」


「それは……ってえ?なんでそんなことを聞くんだ…?まさか……」


「実はね…じんくん記憶喪失になっちゃったのよ…」


 突然母親が出てきた。


「はぁー!?おまっ…まじか……。ちなみにいつもは父さんだったぞ……」



 は…。じゃあ……。



「え……。じゃあ……母さん……!」


「えぇと……テヘペロッ☆」


「母さぁぁん!!」


「だって可愛かったんだもん!」


「人の心を弄んで……。今日はもう寝る……」


「あー!じんくーーん!!」


「迅ー!」



 先に夕飯は食べたので、もういつでも寝れる状態だった。



 ちなみに父親は一通り説明を聞き、納得したらしい。


連載、はじめました〜。


今後ともよろしく!

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