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異世界の常識破壊者【オーバーブレイカー】  作者: しまらぎ
二章 〜襲来を超えて〜
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『旅の始まり』

 翌朝、僕らはこの町をでた。

 夢にまで見た異世界で、夢にまで見た魔法を使って、遂に旅が始まるのだ!


 まずはこの国の王都を目指すことにする。

 この街は王都から少し離れているから、だいぶ歩く必要があった。それでも丸二日ぐらい歩けば到着する距離にある。途中にある村に泊まって、三日で到着する予定だ。


 王都には旅人に仕事を与えてくれる施設があると聞いた。おそらくはギルドとかそんなものだろう。

 魔獣を倒したり、人助けと言ったような旅人にはうってつけのものである。

 お金を稼げて魔法を試す事も出来るなんて最高だ。僕らには圧倒的に資金が足りていない。多少のお金はミレナさんたちが工面してくれたが、これでは暮らしてはいけないだろう。だから効率よくお金の稼げる仕事が必要なのだ。

 ちなみにそのギルドなるものは魔獣などの素材を換金してくれるらしい。だがこの辺にはあまり魔獣や動物がいない。

 昔は溢れかえっていたそうだけど、ある時に王国騎士団が派遣されて、ほとんどが退治されていたと言う。

 安全に進めることは嬉しいけども、せっかく魔法を覚えたのに実戦がないのはいたたまれない。

 お金も欲しかったしな……。


 ルナが教えてくれる時は的を作って当てることしかしてないからなぁ。ま、その的ごと地面に大穴開けてたけどね。

 あまり好戦的じゃないけど、僕だって男の子だし……そりゃ戦ってみたいよ……。

 でもリッタを守るって出てきたんだから、安全なことには感謝しなきゃね!

 ありがとう、神さま。

 あ、神さまで思い出した!

 この世界には、いやこの世界というかなんというか……まぁいいや。


 この世界の近くには魔界と天界と言われる世界があると本で読んだのだ。魔界は魔王が統べる魔族の世界、天界は天王の統べる天族の世界。この世界のすぐ近くに存在するもので、魔族や天族がここにも現れると書いてあった。

 また、僕のアニメ知識と被る話だ。

 確かにそういった名前の世界が存在している。にわかには信じがたいが、結構しっかりとした本だったから間違いない。僕のあの考えにも繋がっているからな。

 天界と魔界、怖いイメージしかないけどもいつか見てみたいものだ。

 そういや僕は実体験から世界がいくつもあることを知ってたけど、本を読んだ限りだとこの世界の人たちは、ここと魔界と天界の三つの世界しか無いと思っているらしい。

 やっぱり知る術がないのかな?

 天族とか魔族とかってのがここら辺で最強の種族だって考えるとなんだか怖いんだよな。何度も襲撃があったって歴史書に載ってたし……。僕のいた世界とこの三つの世界、これ以外にも絶対にあるよね。少なくとも僕はそう思う。

 ならもっと強い種族がいてもおかしくないんじゃないかな? これは深く考えすぎか?

 あまり考えない方がいいかもしれないな。


 だけどまったく関係ないというわけでもないのだ。近頃ミナヅキに来ていたお客さんの会話で少々気になることを耳にした。


『魔族がらしき種族が度々人間の集落を襲っている』


 そんな話だった。

 旅人の間で噂がだいぶ広がっているようで、そんな話を数回耳にしたのだ。あのときはまだ気にしてなかったけど、今は話が違う。もしもの事を考えると少しでも対策を練っておかなければと思う。

 これまでの出来事全てからするに、僕の予想だけでも十分に対策できる気がする。これについては何かが起こる前にちゃんと考えておこう。

 それとは別に、もう一つ気になる事があった。

 天界の種族、天族についてだ。

 これまたアニメの知識頼りになるけど、この世界には神さまが種族として存在しているという事になる。

 この世界の人々は昔から天族を崇めているらしい。なんでも魔族の襲来から天族が守ってくれるのだとか。その天族がここ数年現れていないというから不思議だ。


 天族が来なくなったこと、魔族が突如現れるようになったこと。まだまだ分かったもんじゃないけど、何かが起こりそうな気がしてしょうがなかった。

二章に入りました。

お読みくださりありがとうございます!

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