文化祭!
長い戦いが終わって、俺達はルーン国に戻ってきた。
国への報告云々は紀美先生が全部やってくれるそうだ。
まぁ、体も重いし、俺としてはありがたいんだが、先生もボロボロだったのに何だか悪い気持ちになる。
そして、3週間ほど経ち、俺達は傭兵部に集まっていた。
「・・・ごめんなさい、私のせいで・・・」
「気にするな、お前のお陰でオーブ国を攻撃するきっかけを作れたんだ」
「でも、私のせいであなた達は酷い怪我を・・・特に法助と恋ちゃんが・・・」
「気にしないで良い、あれは私の運が悪かっただけだから」
「俺も大丈夫だ、生きてるからな」
それでも燐は相当落ち込んでいるようだ、まぁ、無理もないか。
「皆さん、集まってるんですね、あれ? 何だか空気が重いですね」
「先生」
丁度会話をしている時に先生が部屋に入ってきた。
「折角勝ったんです、そんなに暗くならない方が良いですよ?」
「分かってます、でも・・・」
「あぁ、それと、いい報告があります」
先生はそういうと、手に合った資料を軽く漁り、1枚の紙を出した。
その紙にはでかでかと第75回、ルーン中学文化祭という時が書かれていた。
「文化祭ですか?」
「はい、本来はもうすでに開催されてますが、色々とあって、1週間後に開催になりました」
「い、1週間ですか・・・準備とか間に合うんでしょうか・・・」
「まぁ、なんとかなると思われます、職員も総動員して、授業もほぼ全て文化祭準備になります」
「マジですか!?」
1週間後の開催で、その間はほぼ全ての授業が文化祭準備が・・・
そういえば文化祭って部の出し物もあったりするんだよな、だとしたら、傭兵部はどうなるんだ?
「それで、傭兵部にも文化祭の出し物の話があります」
「え、えっと、先生、傭兵部の出し物って何ですか?」
「そうですね、今までの戦績とかを話してみてはどうですか? 演劇風に」
「それは演劇部がやるような出し物じゃ?」
「ふっふっふ」
何だか咲が変な笑いを出した、あぁ、何だろうすごく嫌な予感がする。
これは長い間こいつと過ごしてきた俺の堪って奴だ。
「じゃあ! 紙芝居! 紙芝居でやろう!」
「・・・お前、本気か?」
「本気だよ! だってそっちの方が皆で出来るし!」
え、演劇よりも難度が高いぞ? それを1週間で作るのか?
いや、そうだ、きっとちょっとだけだろ・・・だよな?
「え、えっと、どんな範囲を書くんだ?」
「全部!」
「は? 全部?」
「そう! 傭兵部結成と! オーブ国での対決まで全部だよ!」
・・・あぁ、これは本気なんだろうか・・・絵を描いて、語りも考えて・・・
それを結成からオーブ国との戦いが終わるまで書くのか?
あり得ない、そんなの1週間で完成するわけがない・・・
「あの、止めないか?」
「出来るって!」
あぁ、そういえばこうなった咲は絶対に止まらないんだったな・・・
はぁ、これは1週間、眠れそうにないよな・・・
「じゃあ、皆で法助の家で書こう!」
「なんで俺の家なんだよ!」
「何となく?」
「なんだよそれ」
「さぁ! 行こう!」
「ちょ! おま!」
それから1週間、結局全員で俺の家で紙芝居を作ることになった。
学校の準備、紙芝居の準備とやることが多くて本当にしんどかったぜ。
それにしても、紙芝居は結局全部は書けなかったな。
まぁ、当然なんだけどさ。
「さぁ、今日だよ! 文化祭!」
「結局全部は書けなかったな」
「まぁ、絵は描けたじゃん、後は語りだけだよ!」
絵は描けても語りは一切書けていなかった、こんな状況で大丈夫なのか?
「まぁ、良いか、語りは全部咲だからな」
「え? 私なの!?」
「まぁ、言い出したのは咲だからね」
「はは、咲、頑張れ」
「え?」
「咲先輩! ファイトですよ!」
「頑張ってくださいね」
「え、えぇ!!」
当然、語り手は咲の仕事だ、そもそもこういうのは言い出しっぺがやるからな。
それに、忘れてたが、あいつは傭兵部の部長だからな、
「わ、分かったよ、やるよ!」
そして、俺達はまぁ、頑張って語りを書いたが結局殆ど書けなかった。
そして、そんな状況での本番だ、さて、あいつは大丈夫か?
{次は傭兵部の皆さんで私達の武勇伝!}
そういえばタイトルを決めたのってあいつだったな、聞いてなかったがどんなタイトルだよ。
紙芝居ってのも分からないし、そもそもこんな沢山の人の前で紙芝居ね、あぁ、咲は大変そうだ。
「え、えぇ、ゴホン、今日は私達の武勇伝を紙芝居で説明します!」
そして、咲は紙芝居を出し、語り始めた。
あんな長い出来事が紙芝居の短い間に入る物なのか。
そして、紙芝居の最後だ。
「これが私達の武勇伝、でも、この間では殆ど話しきれない思い出が山のようにあります
これはあくまで要点だけを集中させたお話、でも、私はそれ以外が重要だとも思ってます。
私達の思い出を全部話す事は出来ません、そして、これからも私達は傭兵部として活動します!」
あいつが珍しく良いことを言った気がするな。
それにしても、これからも傭兵部か、まぁ、それはそれで良いだろう。
さて、じゃあ、残りの文化祭、精々楽しむかな。
これで最強のマルチスタイルは終了します、今までありがとうございました!
一応要望があれば続きを書きますが、恐らくそれはないでしょう。
傭兵部は常にルーン国の最大の盾です。
それでは!




