戦いの終わり
折角燐先輩と合流したのに、なんでこんなことに・・・何で最大戦力と戦わないと行けないの?
と、とにかく、まともにやり合って勝てないのは分かった、今は逃げないと。
「あぁ、もう! しつこいわ!」
「逃げてばかりじゃ、俺には勝てない!」
燐先輩が必死に応戦してくれているけど、その攻撃は全部弾かれてる。
このままだったら勝てない・・・どうしよう、どうやったら勝てる?
「燐先輩、どうすれば・・・」
「今は逃げることを優先しなさい!」
「は、はい!」
私達は必死に逃げた、でも、それでもあいつらは追いかけてくる。
どうしよう・・・私の今の武器は刀だけど・・・まともに戦って勝てるわけがないよ・・・
「無駄だと言っている! 大人しく殺されるが良い!」
「死ねと言われて死ぬような奴が居るわけないでしょ?」
燐先輩はそう言い、何発か攻撃をした、でも、その攻撃は全部的外れだった。
「焦って照準も合わせれないか?」
「私の狙いはあなたじゃないの」
「な!」
燐先輩が放った弾丸は近くの壁を撃ち抜いた、そして、大きな音が鳴り始め、シャッターが降り始めた
燐先輩の狙いはこれだったんだ! これなら、降りた後に逃げられる!
でも、こっち側のシャッターも降りている、急がないと閉じ込められる!
「燐先輩! 急ぎましょう!」
「そうね、でも、あれを何とかしないと」
「へ?」
「うぉぉぉ!!」
私達を追いかけてきた男の人がすごい勢いで走ってきた。
あんな勢いだったらシャッターが閉まる前にこっちまで来ちゃう!
「転けなさい!」
燐先輩はその走ってきている男の足を撃ち抜いた、しかし、男は転けずに走ってきた。
「冗談でしょ!?」
「どうしよう、このままじゃあ・・・」
「・・・く」
燐先輩は少し悩んだ後、ズボンに入れてあったナイフを取り出した。
でも、どうしてナイフを? 理由が分からない。
「恵美! 先に行きなさい!」
「へ?」
「お父さんを、頼んだわよ!」
「燐先輩!」
燐先輩は私にそう言うと、男の方に走っていった。
そして、燐先輩が男を足止めした、そのお陰で男は私の所まではこれずにシャッターが降りた。
「燐先輩!!」
「く・・・燐・・・」
「うぅ・・・い、行きましょう」
私は燐先輩のお父さんを引っ張って逃げた、燐先輩に言われたことを成し遂げないと。
そして、必死に逃げた先に出口があった。
「行かせるか」
私達の目の前に、私が攻撃した男の人が立っていた。
忘れてた、そういえばもう1人いたんだった・・・
「うぅ・・・」
「さっきは不意を突かれたが、正面から戦って負ける気はしない」
絶対そうだ、真っ向から戦って、私がこんな人に勝てるわけがない。
どうしよう・・・このままだと燐先輩のお父さんを助けられない。
こんな状況で私が出来ることは、燐先輩のお父さんを逃がすことだけ。
「か、勝てなくても、戦う」
「剣を俺に向けるか、馬鹿なガキだ」
「うぅ!」
男の人は私に斬りかかってきた、この攻撃を防ぐことは出来たけど、反撃は出来ない。
このままだと防戦一方だ、それに、相手の方が実力は上、このままだと間違いなく殺される。
うぅ・・・い、一か八かだ、反撃しないと!
そう思ったとき、何処からか大きな音が聞えた。
「何だ!?」
「チャンスだ!」
男の人がその大きな音に反応しているすきに攻撃をした。
「く」
でも、その攻撃は簡単に防がれた、だけど、道は出来た、逃げ道だけは!
「燐先輩のお父さん! い、今のうちに逃げて!」
「く、分かった」
そして、燐先輩のお父さんは男の人と私の横を通って、逃げだした。
良かった、これで私の最低限の役目は終わった。
「ふ、あいつを逃がすための特攻か、自分は死んでも良いと? 馬鹿な奴め」
「ふふ、ずっと最下層で、誰からも疎まれてた私が、憧れの先輩のお父さんを守って
死ねるんだよ? 私からしてみれば、とても誇らしい」
「そうか、では、その誇りに敬意を称し!」
「うぅ」
私は男の人に弾かれて、壁に激突した。
そして、男の人は私に向かって刀を振り上げていた。
「痛みを与えず、一撃で葬ろう」
私に向かって刀が振り下ろされた・・・あはは、あんなこと言っても
やっぱり死ぬのは怖いよ・・・誰か、助けてくれないかな・・・誰か・・・
「助けて!!」
「じゃあ、助けてやろう」
「へ?」
私の目の前に現われたのは法助先輩だった。
「ほ、法助・・・先輩?」
「そうだ、ふぅ、危ないなと」
「貴様! 何故エルドナード様を!」
法助先輩はエルドナードという王様を捕まえていた。
「何故って、倒したからだ、これで戦う理由はないか?」
「・・・く・・・わ、我が主の言葉、勝者に従え、と言う言葉に従い、戦いを放棄する」
そう言うと、さっきの男の人は武器を捨てた。
良かった、助かった・・・本当に助かった・・・
あ、でも! 燐先輩! 燐先輩が!
「法助先輩! 燐先輩がまだ戦って!」
「私がどうしたの?」
燐先輩の声が聞え、後ろを振り返ると、燐先輩がそこにいた。
「ここに来る道中にな、シャッターは爆破した」
「普通中にいるのにランチャーを撃つ? 全く無茶苦茶ね」
「良いじゃないか、死ななかったんだから」
「ふ、それもそうね」
何だかよく分からないけど、終わったんだ、この戦い、私は生き残ったんだ・・・




