香原 燐、奪還計画、決行!
燐の奪還計画が始まった、俺達の最初の目標は気付かれずに敵基地に接近することだ。
そして、俺達の部隊は俺、先生、恵美、恋だ、咲は後方での指示になっている。
状況を探る能力に優れているためだ、これは女王様の指示でもあった。
それにしてもだ、オーブ国は今までの攻撃の影響もあってか、奇襲にかなり警戒しているようだな。
オーブ国のトップは無能じゃ無いって言う良い証拠だ。
しかし、こんな木々が生えている所で俺達を見つけるのは至難の業だろうな。
これでもバレないように移動するのは得意なんだ、しかし、問題はある。
何でここら辺は魔物共が居やがるんだよ、何だか久々に見たぜ。
「魔物、こんな所にいるんですね」
「強化種が居なければ問題は無いがな・・・」
魔物か、ふむ、もしかしたら上手く使えば潜入とかで楽になりそうだな。
しかし、魔物の特性など、今まで解明されてないし・・・
まぁ、使えなかったらそれはそれで問題は無いか、そうしたら正攻法で侵入するだけだ。
そんな事を考えながら、オーブ国の本拠地にまで接近することに成功した。
「別動部隊、敵本拠地に接近しました」
{了解、攻撃部隊、攻撃準備を開始して}
その声が聞えると、敵本拠地に攻撃部隊が一斉になだれ込んできた。
オーブ国の兵士達は素早く防衛を開始した、少しは動揺するかなと思ったんだけどな。
「それじゃ、潜入を開始してくれ」
「あ、ちょっと待ってくれ、試したいことがあってな」
「ん?」
俺は武器を変化させた、その武器はグレネードランチャーだ。
「兄貴! 何してんだよ! そんなの使ったら潜入が出来ないじゃ無いか!」
「大丈夫だ、爆撃じゃ無い、こんな感じだな」
俺はグレネードの弾丸を変え、基地の壁に撃った。
その撃った弾丸は爆発はせず、その壁に引っ付いた。
「よし、じゃあ、行くか」
「何をしたんですか?」
「ちょっとな、これが上手くいけば魔物が攻撃を仕掛けてくれるはずだ」
「どういう事ですか?」
まぁ、簡単には納得してくれないよな、詳しく説明するか。
「まぁ、簡単に言えば、魔物が好む匂いを貼り付けただけだ」
「魔物が好む匂いですか? そんな物があるのですね」
「まだ実証はしてないですが、試しにって事です」
実際、今まで試したことが無いし、効果があるかは分からない。
でも、上手くいけばちょっとは時間稼ぎになるだろうしな。
「よし、じゃあ、潜入するか」
「はい、行きましょう」
俺と恵美はゆっくりと敵本拠地に接近していった。
この場所が国だったらこれは不可能だろうが、頑強な拠点の様な場所だった。
そのお陰で、接近はそこまで難しくは無かった、ただ、見張りは多かった。
「多いですね・・・大丈夫でしょうか・・・」
「まぁ、俺に任せろ、しっかりと付いて来いよ」
「は、はい、分かりました」
俺は武器を変え、小型の拳銃に変化させた、そして、消音機能も付けてある。
弾丸は睡眠薬だ、実弾だとバレかねないし、ここは睡眠弾で良いだろう。
「さて、最初はあそこの奴を眠らせるか」
俺は見張りの足を撃った、いきなり寝たら周りに警戒されるし、ゆっくり眠らすためだ。
「ふぁ・・・何だか眠くなって来たな・・・」
「まだ昼だぞ?」
「でも眠いんだって、眠らせてくれよ」
「分かったよ」
「ありがとよ」
男は基地内に入ろうとしたが、ふらふらと歩いていた。
「おま、真っ直ぐ歩けって」
「いや、眠すぎてさ」
「ち、仕方ない、俺も一緒に行ってやる」
「おぉ、ありがとよ」
そう言うと、一緒に居た見張りの連中も建物に入っていった。
これはチャンスだな、俺達はその前にあった、監視カメラを避け、基地内に潜入出来た。
「じゃあ、行きますね」
「あぁ、バレるなよ?」
「法助先輩もね」
そして、俺と恵美は二手に分かれた、一応報告はしたいが、ここでやるのはな。
一応誰もいない場所を探し、報告することは出来た。
それにしてもだ、建物に潜入したのは初めてだな、怖い怖い。
「ふい、俺が武器を自由に変えられる能力があって良かったぜ」
何度か危ないところはあったが、俺はこの銃で眠らせながら進んでいった。
そして、1カ所、やけに警備が厳重な場所があった、もしかして、ここか?
そんな事を考えていると、恵美から連絡が来た。
{見つけました、燐先輩のお父さんの監禁場所です}
「何処だ?」
{この基地の端っこの方です、かなり近かったです・・・な、何ですか?}
無線をしていると外から大きな音が聞えてきた。
「魔物の襲撃! 動ける物は最低限の戦力を置き、対処してください!」
その大きな警告音が聞えると、兵士達は一斉に動き出した。
{そこの! お前はここを守ってろ!}
{あ、はい!}
どうやら向こうは恵美を置いて、防衛に行ったようだ、ふむ、好都合だ。
それに、さっきまで厳重だったこの場所、もしかして、燐が監禁されている可能性がある。
確認してみるか。
俺はその扉をゆっくりと開けた、そこには王冠をしている誰かがいた。
「・・・ふ、ここまで来るか・・・面白いな」
その男の人は何処かで見たことがある・・・そう、最初の襲撃の時にテレビに映っていた。
「何処かで見たぞ・・・確か、名前は、リオス・エルドナード」
「ふん、そういう貴様は三崎 法助、我がオーブ国が最も警戒する中学のガキだな」
まさか、1国の王様に警戒されるとはな、しかし、どうした物か、ここで戦うべきか?
相手は今1人、こいつを仕留めればこの戦いは終わる・・・
どうするか・・・・・・よし、戦うか。




