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最強のマルチスタイル~とある学園の劣等生~  作者: オリオン
ルーン国編、第1章、母国の暖かさ
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山頂を目指して

洞窟で一夜を過ごした俺達は、再び帰る道を探すことにした・・・が。

咲がかなり駄々をこねるので、仕方なく山頂を目指すことになった。

何が皆一緒に山頂でBBQをしたい! だ、まぁ、こいつ1人だったら強行して

下山するが、燐も何故か乗り気だった、それが理由で山頂を目指している。


「燐ちゃんもBBQしたかったんだね!」

「まぁね、友達とBBQなんてした事無かったし」

「そうなの?」

「えぇ、そもそも友達もいなかったんだけど、ずっと家で勉強してたから」


家でずっと勉強か、咲にも見習って欲しいな。

しかし、そんな勤勉家の燐が、怠け者の咲に勝てない理由ってなんだ?

・・・もしかして、咲の奴隠れて勉強でも・・・いや、それはないな、あり得ない。


「ん?法助、どうしたの?」

「あ、いや、何でも無い」

「嘘だ、何か考え事してたでしょ?」

「なんで分った?」

「法助は考え事をしてると少しだけ眉間にしわが寄るんだよね」

「は?そうなのか?」

「うん」


俺にそんな癖があったなんてな・・・両親も分らなかった癖を見つけるとは。

こいつ、意外とすごいのか?


「まぁ、最近気が付いたんだよね、あはは、毎日会ってるのにねぇ」

「そ、そうか・・・」


つまり、それだけ俺の癖は珍しいんだな・・・

俺は少しこいつの事を甘く見すぎてたのかもしれない、その内戦いの癖とかにも気付くかも?

いや、それはまだ先の話だろうな。


「・・・・・・」

「どうしたの? 燐ちゃん」

「いえ、少しね」


そういえば、こいつにしか言ってなかったな、癖を見つけてくれなんて。


「ねぇ、咲、あなたはどうやって法助の癖に気が付いたの?」

「どうやって? うーん、ずっと見てたから?」

「ずっと?」

「そうだよ、ずっと、いつか法助をぎゃふんと言わせたかったし!」

「何でだよ」

「んー、何となく?」

「何となくって」


こいつは本当によく分らない、馬鹿なのか、頭が良いのか、さっぱっりだ。

・・・ただ、こいつのお陰で俺はこうしてるんだよな、なんか、複雑だ。


「まぁ、良いじゃん! さぁ! 山頂目指してレッツゴー!」

「咲先輩は元気ですね」

「むしろあの人が元気じゃない方が稀だ、兄貴と遊んでるときはいっつもああだし」

「もしかして、嫉妬?」

「ち、違うし! 兄貴なんてどうでも良いし!」

「あれ? 私は元気なことに対しての嫉妬かなと思ったんだけど?」

「く、くぅぅ!」


後ろは後ろで楽しそうだな、しかし、あの恵美があんな返しをするとはな。

これまた予想外だ、それに、天然みたいだし。

それから、しばらくの間、山を上に向かって登山していると、ようやく山頂に出た。


「やったー! 山頂だぁ!」

「ほぉ、すごいな」

「ぜぇ、ぜぇ、や、やっとですか」


恵美は登山を再開して30分でこのざまだ。

やっぱりまだスタミナが無いんだな。

それにしても、綺麗な景色だ、雪景色って奴だな。


「うん! 最高!・・・なんだけど、寒いね」

「当たり前だろ? 軽く雪も降ってるんだし」

「それに、山の上よ? 寒いのは仕方ないでしょう」

「あ、あはは、そうだよね、さ、さぁ! こんな寒いときにこそ! BBQだよ!」

「はいはい、分ってるよ」


俺は今まで担いできたBBQセットを地面に置き、準備をした。

食材はどうにも寒いこの季節のお陰で腐ってはいなかった。


「さて、焼くぞ」

「おー!」


そうして、俺達はこの景色を見ながらBBQを楽しんだ。

肉も、野菜も全部焼いた頃には、少しだけ日が傾いていた。


「よし! さっさと下山をするか!」

「そうだね、暗くなったし」

「てか、兄貴は道とか分るのか?」

「川があったろ、その川に沿って降りて行けば下山が出来る」

「あぁ、そうだね!」


俺達は川を探し、その川を下っていった。

それなりに距離があったが、熊とも出会わず、魔物にも当らなかった。

そして、無事に下山も出来、万々歳、とは行かなかったんだよな、これが。

下山した直後に先生に出会って、散々叱られた後、両親にもこっぴどく叱られた。

まぁ、丸1日も山にいたんだし、当然だけど。

まぁ、皆無事でよかった、そうとしか言えないな。

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