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最強のマルチスタイル~とある学園の劣等生~  作者: オリオン
ルーン国編、第1章、母国の暖かさ
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洞窟での1日

山で遭難してしまった俺達、今はその日の夜中だ。

それにしても困ったな、何処の道にも全く見覚えがない。

山なんか来るんじゃなかった、まぁ、後悔先に立たずだ。


「クシュン!うぅ・・・寒い・・・」

「そのままだと体力脱いだ方が良いんじゃない?」

「うぅ・・・こ、こんな場所で脱げないよぉ・・・」

「まぁ、それもそうよね」


咲はずっと火に当ってるが、それでもまだ、寒いらしい・・・


「はぁ、仕方ない、俺の上着を掛けてやる」

「へ?あ、ありがとう・・・ふふ、暖かいや」

「あら、意外とそう言う気配りも出来るのね」

「出来るよ、まぁ、防寒具じゃないのが残念だろうが」

「いや、暖かいよ、うん、暖かい」

「そうか」


流石に上着を脱ぐと少しだけ寒いな、まぁ、シャツ1枚だし、当然だけどな。


「よし、出来たっと、皆、飯出来たぞ!」

「本当に恋って料理できたんだな」

「信じてなかったのか?毎日お母さんに教えて貰ってたんだ!」


普段荒い口調のくせに妙に家庭的に育ってるな。

やっぱりあの口調は自分を隠してるんだろうな。


「そうか?じゃあ、味の方は安心して良いんだな?」

「当然だ」

「じゃあ、いただきます」


意外と美味しいな、母さんの料理に似てるな。

まぁ、母さんに教えて貰ってるらしいし当然か。


「ど、どうだ?美味しい?美味しい?」

「あぁ、美味しいな」

「やった!あ、いや、べ、別に喜んでないから!」

「素直に喜べよ」

「うっさい!」


俺達は恋が作った料理を食べた、折角BBQセットがあるんだし、晩はBBQで良いんじゃないか?

と聞いたが、咲の奴がBBQは山頂に行ったときにする!と言って聞かなかったからだ。

まぁ、そのわがままのお陰で恋の美味しい料理を食えるんだし、別に良いがな。

そして、食事のあと、少しして皆寝ることになった、火の番兼見張りは俺の仕事だ。


「ふぅ、あぁ、何だか最初の奇襲作戦を思い出すな・・・」


俺は最初に奇襲作戦を行った日を思い出していた、あの時は俺と咲と燐だけだったが

今は恋に恵美までいる、それにしてもあの時よりも星が綺麗だな。

周りにあまり光がないからだろうけど。


「ふーん、あなたもその時を思い出してたんだ」


後ろからこれが聞えてきた、燐だ。


「なんで起きてるんだ?」

「あなた1人だと寂しいでしょ?」

「まぁな」


燐は何だかんだで気が利くな。


「それにしても、お前もあの時を思い出してたのか?」

「えぇ、あまり経ってないけど、懐かしいわよね、あの日が傭兵部の初陣だもの」

「あの時は傭兵部は無かったがな」


ま、あの日が燐と初めて同じ目的を持った日なんだよな。


「私ね、今は後悔してるの」

「あぁ、山に来たことか?」

「いいえ、むしろそれは後悔なんてしてないの」

「じゃあ、なんだ?」

「傭兵部に、いや、あなた達に会って後悔してるのよ」


あれ?もしかして嫌われてる?

だが、もしそうならこんな話はしないと思うが・・・


「嫌ってる訳じゃないわよ?むしろその逆」

「じゃあ、何でだ?」

「そうね、私はあなた達に会って、私じゃなくなったからよ」

「は?」

「重役の娘、私はずっとそれだけで良いと思ってた、友情も、恋愛も、何もかも捨てて

 ただ、重役の娘として国の為に生きたかったの」


自分を捨ててそこまで国に貢献する必要は無い、俺ならそう思っているだろう。

でも、こいつは俺じゃない、重役の娘という立場も分らないしな。


「でも、あなた達に会って、それ以外に生きてみたいと思ってみたりしたの」

「どんな風に?」

「咲みたいに馬鹿やってみたい、恵美みたいに上を目指したい、法助みたいに振り回されたい

 恋ちゃんみたいに誰か1人の為に行動してみたい、皆ともっと遊びたい・・・

 あなた達と行動していたら、そんな重役には必要ない感情が出てきてね」


燐は少し笑いながらそう言った。


「良いんじゃないか?そんな感情があっても」

「よくないのよ・・・必要ないはずだから・・・ふぅ、まぁ良いわ、私は寝るわね」

「あ、おい・・・はぁ、おやすみ」

「えぇ、お休みなさい」


そう言うと燐は寝床に着いた。

そして、俺は再び見張りの続きを行った。

それにしても、必要ないはずだから、ねぇ、俺には理解できないな。

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