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最強のマルチスタイル~とある学園の劣等生~  作者: オリオン
ルーン国編、第1章、母国の暖かさ
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書類の山

ルーン国に帰国して、今日は傭兵部全員と合流することになった。

集合場所は学校で、長い間の活動の記録等を記入することになってる。

普段なら咲が1人でするが、今回は仕事量も多く全員ですることになった。


「ヤッホー!法助!恋ちゃん!」


俺達は学校に行っている最中に咲に出会った。

まぁ、家が近くだし出会うのは何の不思議もないがな。

それにしても、今日は妙にテンションが高いな。


「どうした?良いことでもあったか?」

「久々に家族に会ったんだよ?嬉しいに決まってんじゃん!」

「そうか、そうだよな」


何週間もの間向こうにいたからな、家族に会うのが嬉しかったんだろう。


「あ、恋ちゃん、その髪飾りは?」

「こ、これは、その、兄貴が私にくれた髪飾りだ・・・うん」

「あぁ、何か今まで付けてくれなかったのに、付けてくれるようになったんだよ」

「うぅ・・・」てれてれ


恋は何故か顔を赤くして照れていた。

何だか最近恋の態度も柔らかくなってきたな、兄としては嬉しい限りだ。


「あはは、恋ちゃん照れてる可愛い!」

「うっさい!」


本当、この2人は仲が良いな、一応咲にも感謝しとくか。

多分、恋がここまで丸くなったのも咲のお陰だろうし。


「それじゃ!学校行こうか!手伝ってね?」

「分かってるよ、自信ないけどな」

「大丈夫!何かそれっぽいこと書いてたたら良いからさ!」

「言い分けがないだろう・・・」

「あはは」


俺達は学校に到着した、俺達が到着したときは先に恵美がいた。


「早いな」

「はい、楽しみでしたし」

「へぇ、じゃあ、後は先生と燐ちゃんだけかな」

「そうですね」


それから少しして先生がやってきた、しかし、かなり長い間待ったが燐は中々来なかった。


「どうしちゃったんだろう・・・燐ちゃんが遅れるなんてそんな事今までなかったのに・・・」

「何かあったのかしら?」


俺達が燐の心配をしていると、燐が姿を現した。

かなり深刻そうな表情をして。


「遅かったな、て言うかどうした?」

「えっと、その、ちょっと寝坊しちゃって」

「お前が?それにスゲー深刻そうだが?」

「あ、あれよ、寝坊なんてしたのは初めてだったから、少しショックを受けただけ」


燐はそう言うが、明らかにそんな軽い物じゃないのは分かった。


「ふーん、そうなんだ、まぁ、いいや!さぁ!書類を書こう!」

「え、えぇ・・・」


俺はもう少し言及しようかと思ったが、咲が話を進めたので止めた。

それにしても、普段の燐ならもうちょっときりっとしてそうだが、どうにも

そんな覇気を感じられない、まるで生気が抜けたようだ・・・

いや、これ以上は止めとこう、燐も知られたくないことの1つや2つはあるだろうし。

言いたくないのに、無理に聞き出すのは悪いしな。


「うーん、本当に燐ちゃんどうしたの?全く元気がないけど・・・生理?」

「え、えっと、そうなのよ、少し前にね・・・あはは・・・」

「大丈夫ですか?しんどいようなら帰っても良いですよ?」

「いいえ、大丈夫です、今は問題ありません・・・楽しいですから」

「?」


燐が楽しいなんて言うのは珍しいな、一体どうしたんだ?

よく分からないが、大丈夫なら良いだろう・・・

俺達はその後、何時間もかけて、沢山の書類を処理した。

そして、その日の帰るときに、俺は燐に呼ばれ、言われたとおりに1人で会いに行った。


「来たぞ、お前が俺を呼び出すなんて珍しいじゃないか」

「ありがとう、来てくれて・・・」


燐はいつになく真剣な表情をしていた。


「それで?どうしたんだ?」

「あなたに1つ言いたいことがあるの」

「言いたい事?」

「えぇ、あなたは私が戦う理由、覚えてる?」


戦う理由・・・あぁ、武器を取った理由の話か、先生の特別授業の時の。


「あぁ、覚えてる、確か家族の為だっけ?」

「少し違うわね、家の為よ、重役の娘として恥じない様にこの武器を極めようと思った」

「そういえばそうだったな」

「・・・法助は私のこの考え・・・どう思う?」

「え?」

「家の為に強くなろうとした私をどう思う?」


どう思うか・・・意外な質問だな、こいつなら誰の意見も意に介さずに突っ込んでいきそうだが。

そんな奴が俺に意見を求めるか・・・


「・・・良いと思うし、悪いとも思う」

「どういう意味よ」

「どんなもんにも良い所と悪いところがあるだろ?その2つだ」

「じゃあ、どっちも話して頂戴」

「分かった、まず良いと思うところだ、お前は重役の娘として責任をしっかり持ってる

 だから、常に自分が正しいと思うことを出来る、そして、常に上に行く努力が出来る

 努力を忘れたり、誰かの意見に流される司令官なんざ信用できないからな」

「・・・悪いところは?」

「自分の事を見ていないんだ」

「へ?」

「お前は重い責任を持つ家系に生まれた、だから、常にプレッシャーに潰されそうになったり

 常に上にいないといけないと思って誰かに頼れない、だから常に自分の本当の心を潰す

 甘えたい、遊びたい、笑いたい、逃げたい、怖い、楽しいと言った感情を隠してる」

「そんな事・・・」


燐は下を向いて、何かをぼそっと呟いた、なんて言ったのかは聞えなかったがな。


「だからお前はもう少し自分を見た方が良い、自分をかわいがったら良いじゃないか

 だが、俺はお前の生き方を否定はしない、むしろ支えよう」

「何言ってんの?」

「当然、俺だけじゃない、咲や恋、先生、恵美も皆お前の仲間だ

 俺達がお前の居場所になろう、だから少しは自分を解放してみろ

 案外すっきりするかもしれないぜ?」

「・・・分かったわ、ありがとう、少しだけ見直したわ」

「何か?」

「あなた、ちゃんと相手の相談に乗れる奴だったのね」

「何か酷くないか?」

「気のせいよ、ありがとう・・・」

「もう帰るぞ?」

「えぇ、また今度」

「あぁ、また明日」


そして、次の日、俺達は再び書類仕事に明け暮れることになった。

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