本気を出した先生の強さ
パーティーに温泉と色々あった前日、そんな騒がしい1日が終わり、新しい1日が始まった。
「すぅ、すぅ」
「・・・」
目が覚めると恋が俺の布団で寝ていた。
まぁ、あんな性格でも小学生だ、仕方ない奴だ。
「う・・・ん」
「あぁ、おはよう」
「うわぁ!」
「痛!」
まさか起きてそうそうぶん殴られるとは思わなかった。
「あ、兄貴!なんで私のベットで寝てるんだよ!!??」
「いや、違う、お前が俺のベットに来て寝てたんだ」
「はぁ!?そんなわけ・・・あ」
恋はようやく理解してくれたようだ。
状況を理解して、少しの間、恋は沈黙状態になった。
「その・・・ごめん」
「いや、大丈夫だ、それに、久々にお前の寝顔を近くで見れたからな」
「な!この!忘れろ!忘れろ!」
「そんなに嫌がらないでも良いだろ?昔は良く一緒に寝てたんだから」
「うっさい!」
恋はかなり顔を赤くして俺に忘れろと言ってきた。
寝顔を見られるのは嫌なのか?良くわからんやつだ。
そして、しばらくして、扉が開いた、おかしいな、鍵はかけた気がしたが。
「やっほー!寝起きどっきり仕掛けに来たよ!」
「あれ?鍵かけてたと思うが」
「私が鍵を開けた!」
「おい!」
「ていうか2人とももう起きてんじゃん!折角寝起きどっきりを仕掛けようとしたのに!」
咲のテンションは昨日とそこまで変わってなかった。
昨日と同じで妙にハイテンションだ。
「で、なんで寝起きどっきりなんだ?」
「昨日、テレビでやってた!」
「それが理由か?」
「もちろん!」
本当にすごくテレビに影響される奴だ、それに巻き込まれるこっちの身にもなって欲しいぜ。
まぁ、咲にそんな事言っても意味ないだろうがな。
「それにしても法助、顔が赤いよ?何かあったの?」
「!!」
「あぁ、これは」
「あ、兄貴!」
「寝てたらベットから転げ落ちてな、かなり痛かった」
「え?」
「本当に?人の手形みたいだけど?」
「本当だって、手形みたいに見えるのは偶然だ」
「ふーん、まぁ、良いけど」
ここで恋に叩かれたなんて言ったら、恋が少しかわいそうだからな。
咲にバレたら恋は笑われそうだし。
「にしても、法助も結構ドジなんだね、ベットから落ちるなんて」
「たまにあるんだ」
「あはは、意外だね、あ、それと、ご飯食べに行くらしいから、行こうよ!」
「あぁ」
俺達は咲の言うように、飯を食いに行った。
「ここの飯か」
「えぇ、このお店はジュエル国でもかなりの有名店です、予約を取るのは大変でした」
「予約制だんですね」
「えぇ、まぁ、隣国からの援軍と言うことで、かなりすんなり取れましたが」
「おぉ!私達ってやっぱり注目されてるんだね!」
「まぁ、敵の前哨基地の制圧に、中央拠点制圧の功労者だからな」
「それじゃあ、行きましょう、美味しい朝ご飯の時間ですよ」
先生は今までに無いくらいテンションが高かった。
初めてこんなに楽しそうな先生を見た。
しかし、俺達が店に入ろうとした直前。
大きな警告音が鳴った。
「なんだ!?」
「一大事です、オーブ国が攻め込んできました!」
「はぁ!?」
「皆さんは急いで避難を!兵士の方々は素早く布陣を引いてください!」
「先生!急いで行かないと!」
「・・・私の楽しみを邪魔するとは・・・良い度胸ですね」
先生の顔はあまり普段と変わっていないが、明らかに威圧を感じる。
相当怒ってるぞ?下手したら敵の兵士達がかわいそうな事になる!
「では、行きましょうか」
「ど、何処にですか?」
「何処って、私の邪魔をしたお馬鹿さん達を抹殺しに行くだけですよ?」
ヤバい!かなりヤバい!悪の帝王みたいな事言ってる!
このままだと敵兵士が悲惨なことになる!
とりあえず俺達は先生の後を着いていった、暴走されたら困るからな。
「一気に制圧だ!」
「うぉーー!!」
「・・・ふふ、初めてですよ・・・私をここまでコケにしたお馬鹿さん達は」
「あ、あの、先生?」
「私の朝食を邪魔した罪は重いですよ!!思い知りなさい!」
「なんだあの女!」
「知るか!一気にせめろ!」
敵兵士が一気にせめてきた、しかし、先生は一切動じず、敵兵士に突撃していった。
「さぁ!覚悟なさい!」
「なんだあの女!ヤバいぞ!」
先生は大きな鎌を出し、敵兵士達をなぎ倒していった。
もう、その威圧感はまさに死神のようだった。
「先生は、怒らせたら駄目だね」
「あぁ、特に朝飯の妨害は止めておこう」
「私の邪魔をした罪!償ってもらいますよ!!」
「うわぁーー!!」
敵兵士はみるみる数が減った。
そして、先生の圧倒的な力に怯えた兵士達は一斉に撤退していった。
「ふん!これに懲りたら私の邪魔はしないことですね!」
俺の予想だけど、先生は怒らせたら戦闘力が上がるタイプだと思う。
「さて、早く戻って朝食を食べましょうか」
「あの、先生?もしかして、朝食の邪魔をされるのは嫌いですか?」
「当然です、朝食は1日のエネルギー、私にとって1番の楽しみでもありますからね」
「そ、そうですか」
先生にさっきまでの威圧は無く、むしろ笑っている。
多分、さっきのあれですっきりしたんだろう。
俺達は先生の後についていき、朝食を食べた。




