ジュエル国&傭兵部VSオーブ国、前哨基地攻防戦
咲の号令と同時に兵士達が同時に動き、戦闘が始まった。俺の仕事は敵位置の報告と狙撃だ。
「ここから見て10時の方向に敵だ!数は30程度!」
「燐ちゃん!あなたから見て9時の方向に敵兵士!28人ほど!」
{了解!対処する}
味方部隊と敵部隊が交戦状態に入った、俺は基本的に交戦状態になった場合は別の方向を
確認するようにしている、狙いにくいしな。
「現状他敵部隊は見えない」
「分かった、じゃあ、援護射撃を強化して!恋ちゃんは周囲の観察をよろしくね」
「おう!」
「分かった!」
俺は援護射撃を、恋は周囲の確認を、咲は次の一手を考えている。
現状敵の数は300程度で味方は200ちょっとだ、正直この作戦は速さが物を言う作戦だ。
敵の主力部隊が援護に来れば今の味方軍じゃあ勝てれないだろう。
「そこ!」
{援護射撃随分と正確ね}
「法助がやってるからね、精度は本物でしょう」
「あまり連射は出来ないからな、基本はそっちで対処してくれよ」
{分かってるわ、任せなさい}
俺が使ってるのは単発式の狙撃銃だ、一発一発で弾を装弾するタイプで
ボルトアクション式って奴だ、それが理由で連射は出来ない、その代わり精度は高い。
「兄貴!味方の後ろの方になんかいる!」
「分かった!」
俺が確認してみるとそこには敵の部隊がいた、数は10程度、完全に不意を突くための
別動部隊だ。ま、こういうときに本当に偵察が重要だと分かるな。
「後方!敵部隊が10程度だ!完全に別動部隊だ」
「分かった!燐ちゃん!聞こえてた?」
{えぇ、別動部隊ね対応するわ}
燐の指示で後方の別動部隊に対応し始めた、敵の別動部隊はかなり焦っている。
完全に不意を突いたと思っていたんだろうな。
「良い感じか?」
「・・・ねぇ、なんだか敵の動きが不自然じゃ無い?」
「ん?・・・確かに言われてみたら」
「敵が一部の方角を見られないようにしている様な・・・は!」
咲が焦って左の方向を向いた、俺もつられてその方向を見た、そこには敵の狙撃部隊の様な
兵士達がこちらを狙っているのが見えた、その部隊は全員引き金を引く瞬間だ。
「く!」
「仕方ない、盾剣にして防がないと!」
「兄貴はそのまま!攻撃は私が防ぐ!その間にあいつらを倒して!」ガン!
恋は俺と咲の前に立ち、弾丸を防いだ、数が多いため全てを防ぐのは難しい。
さっさと仕留めないと不味いぞ!
「兄貴!出来るだけ速く倒してくれ!」
「任せろ!」
敵の数は5体程度、確実に5発で仕留める、そうしないと厳しいことになるだろう。
「次!」
「流石兄貴、痛つ!」
「大丈夫か!?」
一発の弾丸が恋の足にヒットした、いくら守りが得意でも全部を凌ぐのは厳しい。
接近戦ならまだしも銃撃だ、連続で凌ぐのは厳しいだろう。
「へ、この程度、ただ足に当たっただけ!」
「さっさと潰す!」
後は2つだ、さっさと潰さないと恋が倒れる、恋の足にも何発が入ってるし。
「この!」
「あ、あと1人!」
「行っけ!」
俺が一発ぶっ放したと同時に相手もぶっ放した。
「法助!危ない!」
「く!」
俺の放った弾丸は敵を貫き、敵が放った弾丸は俺の肩をかすった。
結構痛いもんだな、直撃しないで助かった。
「つぅ、ていうか恋!大丈夫か!?」
「うぅ、ごめん、兄貴、しばらくの間立てられそうに無い」
「分かってる!手当道具とかはあるのか!?」
「用意してる!私が手当をするね!その間、法助は援護射撃をお願い!」
「分かった!頼むぞ!」スチャ
本当は俺が恋の手当をしたいがこの中で援護射撃が出来るのは俺だけだ。
援護射撃が途切れて最悪全滅なんてしたら不味いからな。
「!!三時方向!敵部隊だ!100はいる気がするぞ!?」
「そんな!?」
俺達の軍は今はおよそ100だ、半分は持って行かれている。しかし、普通なら被害は
もっと酷かったはずだ、それに相手の数も新しい援軍を混ぜてればおよそ200だ。
まだ勝機はあるはず。
「咲、どうするんだ!?」
「・・・敵の援軍処理・・・いや、もう結構攻め込んでる、このまま基地の制圧をした方が良いかも
でも、制圧した後は?どうやって残った部隊を帰還させよう・・・駄目、良い案が思いつかない!」
咲は小さな声で何かを呟いていた。咲は本気で悩んだらつい考えている事が口に出るタイプだ。
つまり、こいつは今もの凄く悩んでいると言うことだ
「どうする・・・どうする・・・」
「咲、あの敵援軍を削る方法がある」
「え?」
「あの援軍と味方軍の距離はまだかなりある、なら」
俺は武器を変化させた。その武器は銃口が狙撃銃よりも広く、それだけ大きな弾丸をぶっ放せる物だ
その代わり、反動はヤバいが、多人数の敵を削るのにこれ以上適した武器は無い。
「何をする気!?そんな大きな銃を出して!」
「数を減らすのに、範囲攻撃は基本だろ?ただぶっ放せるのは一発だろうな」
流石にこのサイズの銃をぶっ放してたら腕が外れるだろうな。
なんたって一発で建物を吹っ飛ばすほどの威力だろうからな。
「いけそうなの?」
「あぁ、やってやる、完璧に当てられたら一発で壊滅を狙える、若干ズレた場合でも
半分は持って行けられるだろう、ま、一発勝負だがな」
着弾点が目標から半径700メートル範囲に落ちれば半分はつぶせる。
300メートルで7割、100メートルで9割、50メートルで殲滅、こんな所か。
「・・・分かった、信じるよ、燐ちゃん!援軍の処理は法助がする!燐ちゃん達は
そのまま進んで基地を制圧して!」
{分かったわ、そうだ、法助に伝えておいて}
「なに?」
{信じてるから・・・お願いね?}
「だってさ、どう?期待に答えられそう?」
「あぁ、任せとけ、これでも戦闘だけは得意だ」
俺は銃を地面にしっかりと固定した、こうでもしないと腕が飛びかねない、それだけ大きな反動が来る
ま、こうしても脱臼は免れないだろうが。
「そうだ、一応耳栓はある、お前らも付けとけ、耳が聞こえなくなるぞ?」
「あはは、そうだね」
「兄貴、良く持ってたな」
「武器を自在に帰られるんだ、耳栓くらい無いとでかいのは撃てないからな」
咲と恋も耳栓を付けた、基本、銃火器をぶっ放す際には付ける物だが。
狙撃の時は付けてなかった、咲達はそれなりに距離があったし、耳栓は俺だけで良かったが
流石にこのサイズをぶっ放すときに耳栓なしは厳しいからな。
「すー、はぁー、うし!」
俺は深呼吸をし、スコープを除いた、一発勝負だ、この一発で燐達の生死が決まる。
重い、重い一発だが、不思議とそこまで緊張は無かった、俺と相棒なら絶対に可能だ!
そんな妙な自信があったからだ。
「行っけーー!!」
「ぐぅ!」
ぶっ放した直後、武器をしっかりと固定した場所が崩れた。
それと同時に俺は武器を引っ込めた、肩が外れて持てそうに無かったし。
「どうだ!?」
俺は外れた肩を押えながら敵部隊の方を向いた、着弾点は少しズレ、半径100メートルの場所に
着弾した、狙い通りだ、ど真ん中に落としたら酷いことになるからな。
{ばかでかい爆音が聞こえた!どう?殲滅できた!?}
「うん、若干ズレたみたいだけど敵援軍はほぼ壊滅!残った兵士も撤退してるよ!」
{流石ね!それじゃあ、私達も一気に攻め込むわ!}
その無線の言葉のすぐ後に味方軍は敵基地に侵入、一気に制圧を完了した。
{制圧完了よ!}
「やった!」
「はは、良かったぜ、しかし、脱臼てのは痛いな」
「うん、って言うか法助!腕の傷も酷くなってるじゃん!」
俺はチラッと自分の傷を見てみた。確かに傷を受けたときよりも血が沢山出ているが問題は無い。
「ん?ま、そうだな、でも大丈夫だ、所詮弾丸がかすった程度だ、俺よりも恋の傷を心配してくれ」
「大丈夫、たいした傷じゃな、痛!」
「たいした傷なんだよ、咲、恋を背負ってやってくれ、俺は脱臼してて無理だし」
「分かった」
{そっちも大変そうね、とにかく味方基地で合流しようか}
「うん」
俺達は味方基地で合流した、燐は少しかすり傷があり、恵美は疲労で倒れている。
先生は倒れている恵美を背負っていた、向こうも激戦だったんだな、しかし、先生は無傷だった。
本当に、この人は底が見えないな。




