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そして人々の生命線を握るという意味で、食料よりも重要なのが水だ。
水道が公共で運営されているのは既得権益だとして、欧米系の水道会社に民営化を迫らせた。時には脅迫的に、そして時にはリベートとともに。
かくして各地の河川上流には水道メジャーによるダムが建造され、下流は干上がった。
穀倉地帯も砂漠化。人々は農業に漁業と生活の手段をなくす。それ以前に飲み水にも困る状況となった。
残されたのは泥まみれの小川くらいだったが。水道メジャーは人道上の理由で、清潔な飲み水を利用すべきだと、非衛生的な水の使用を政府に禁止させた。
結果、水は富裕層しか利用できない。貧しい人々は水道料金を支払えず、脱水症で死ぬのを待つしかなかった。
水道権が買収できなければ、水源近くに工場を作ってしまう。廃液で下流の河川が利用できなくなれば、同じことだ。
上流にある国にダムを建造し、せき止めてしまうという手もある。
水に食料。人類の生存権を大部分、掌中に収めたところで、衝撃的なニュースが流れた。今年のアメリカは小麦とトウモロコシが、天候不順で記録的な不作になりそうだという予測が立てられたのだ。
アメリカ政府は国内の自給を優先させるという理由で、特定国への輸出をストップ。世界の穀物価格は高騰化した。
偶然だろうが、その特定国とはどこも、アメリカへの恭順に従わない国ばかりだった。
人々から何かを奪う。もしくは過剰に与える。そして依存状態にして、思い通りに支配する。
これは西洋文明の得意とするところ。アヘン戦争と同じ手口だったといえるだろう。




