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もちろんハリウッドとて、新たなチャレンジを試みなかったわけではない。だがハリウッド映画は大資本を投入して撮影される。リスクが大きすぎた。
映画メジャーは今やファンドのような存在になっている。好景気時には構わないのだが。ファンドはリスクを嫌う。「まだ見ぬ風景」を目指すような無謀な冒険には、ファンドからの「青信号」が出ないのだ。
しかも不景気時には、零細のインディーズに自己責任として、全ての失敗責任がかぶせられる。そうなれば破滅だ。だから、どうしても大胆すぎるチャレンジは出来なかった。
かつては初動で映画の成否が決定するから、精密にマーケティングを行っていたはず。だがネットの口コミにより、動員に継続性が産まれてしまった。豪華な配役や、印象的なワンシーンだけでは、もう客が入ってくれない。
日本の場合は《小咄菊造くん》によって「面白さ」という保証が制作前からついて来る。ハリウッドは、内容だけで勝負するにはリスクが大きすぎた。
イノベーションのためのインディーズであり、少人数化だったが。機材は安価になり、個人でも簡単に参加できるようになっている。
ならば個人によるCGMこそ、究極の少人数化といえる。世界中から湧き出る無数の新しいアイデアに、ハリウッドだけで対応するのは無理があった。




