表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/81

1

この物語はフィクションです。

実在の人物・団体・国家・作劇法とは関係ありません。



          ※



 本当は童話作家になりたかった。子供たちが喜んでくれたらと思っていたのだけど。

 だが、どうやらボクには作家になる才能がなかったらしい。



 才能といっても、いろんな解釈がある。

 まず文才の程は人並みだった。発想力も平凡。無難というか、どこかで見たことのあるような作品しか書けない。大学四年間を頑張って、頑張って、そんなトコ。

 とてもではないが、今すぐプロの作家としてやってゆける実力なんて、とてもとても。



 だったら努力できるのも才能のうちなんていうけれど、努力する才能は持っていたのか。ボクはどんな辛い練習でも耐える自信はある。もっと時間をかけて文章修行さえすれば、それなりの実力は得られたのかもしれない。

 けど先日、実家から電話があり、ボクには作家になる勉強なんてやってる猶予など失われたことが告げられた。

 運も才能のうちだったら、やはりボクには作家になる才能がなかったというわけだ。



 いや、それ以前の問題かな。

 面白い小説さえ書ければ作家になれる。ただ、ひたすらにそう信じ込んできたけれど。まさか自分の創作物の出来が良すぎて、心が折れてしまうなんて。想像もしなかった。

 こんなにもヤワな精神力で作家が勤まるわけもない。やはりボクには向かなかったのだ。



 結局ボクは大学四年間かけて、何も手にすることができなかった。けど卒業だけはできるのだ。贅沢はいってられない。

 自分で自分に言い訳する毎日の中。宙ぶらりんのまま、ボクは大学を卒業しようとしていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ