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Never Ever(本編)  作者: 一葉
第二話:誤算
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大会議

   2496年8月5日

   ネイピア、ライジング・ヒル城内”獅子の間”にて






広い々々室内、中央には長い々々机が置かれている。

そこにはすでに、無数の人々が席についていた。

下座には朱塗りの扉が、上座には見事な獅子の彫り込みがされた巨大な扉があった。

天井はと言えば、これまた見事な絵画が描かれている。

アトラス神と4人の神々・・・天地創造の神話が、上座から下座へ連綿と記されている。


人々は雑談を交わし、リラックスした雰囲気で会議が始まるのを待っていた。

その時、扉脇に控えた侍従が王の来訪を告げる。

ゆっくりと獅子の扉が開かれていく。

リフェールとカノンを連れたヘスラーが入ってくると、室内にいた全員が起立し立礼をする。

ヘスラーが席に着き、その両脇の席にリフェールとカノンが座ると、諸官は着席をした。

3人の後ろにはそれぞれのC・R隊長が従う。

そして、ヘスラーが口を開くのを待つ。


「今日集まってもらったのは他でもない、皆も聞き及んでいると思うが、ホワイトサイドからの援軍要請についてだ。」


ヘスラーがカノンに目配せをすると、カノンはパープ戦の戦況と流れをかいつまんで説明した。

説明が終わる頃には、会議場は騒然としていた。

ホワイトサイドと言えば東の要。

まさか、ここまで戦況が苦しいとは思わなかったのだろう。

ホワイトサイドには三騎将と呼ばれる有名な将軍が3人いる。

ルート・アイネ、フェルト・クライネ、テュート・ナハトムジークである。

現在、ルート将軍は海賊討伐の為にリニア諸島へ行き、フェルト将軍は内紛を押さえるために北のセイガル領へ行っている。

その為、パープ戦へと赴くことが出来たのはナハトムジーク将軍だけなのだ。

これはどう考えても偶然とは考えにくかった。

恐らくは敵の戦略だったのだろう。


しかし、そこまで気付いているものは一人としていなかった。

カノンを除いては・・・・・


会議は予想以上に荒れに荒れてしまった。

それもそうだろう。

ヘスラーが自ら討って出ると言ったのだから。

しかし、それも初めだけのことだった。

最後には皆納得し、後半は遠征軍の組織と援助内容の検討になった。

それも単にヘスラーへの信頼感から来るものだった。

即位して19年、それだけの実績を積んできたのだ。

今では、大国ネイピアはまさしくヘスラーの手足となって動く、一つの巨大な意思の集合体だった。


「陛下、以上です。

 何かございますか?」


内容が概決定したとき、カノンがヘスラーに確認を取る。


「いや、こんなものだろう。」


ヘスラーは一度皆を見まわし、続けた。


「今回の作戦は早さが肝心だ。

 パープ地方を押さえられては苦しくなる。

 皆、急いで持ち場に戻り早急に支度をして欲しい。

 以上。」


ヘスラーの言葉が終わったのを確認して、カノンが口を開く。


「解散!」


会場に集まった者達が急いで部屋を後にし、各部署へと散っていく。

皆が去ったのを確認して、ヘスラーは宰相の二人へと指示を出した。


「カノン、お前はホワイトサイドと綿密に連絡をとり、我々のバックUPを。

 リフェール、そなたには内政を任せる。」


二人は目礼をすると、何も言わずに出ていった。

ヘスラーは一人思索に耽っていたが、第一次遠征軍と飛行船の用意が出来たとの知らせを受けると、静かに立ちあがり獅子の間を出ていった。



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