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スレ番9に何が起こったか『美少女幼なじみとの再会を果す』

 気がつけば俺は、神社のベンチではなく、板張りの床にいくつもの木柱で支えられた広い部屋にいた。


 本来なら壁である部分はドレープのかかった布で覆われ、照明はないけど、一定の明るさを保っている。

 俺は驚いて声も出ないし、体も動かせなかった。


「リュっちゃん、久しぶりー」


 突然背後から話しかけられ、その声の直後ドンと言う衝撃と共に、腰には健康的な女性の腕による軽い絞め付けと、背中には大きな柔らかさを感じる。


 勢いの良さに俺はその場で少しグラついてしまう。

 リュっちゃんと言う呼び名、それは昔一緒に遊んだ女の子だけが呼んだ俺の呼び名だ。


 近所に住んでた女の子。一緒に遊んだり、神社の裏山も探検したり……

 その子の家によく遊びに行ったりもした。家にいたお祖母ちゃんが、よくふかし芋オヤツに出してくれたっけ。

 あんなに一緒にいたのに、なんで忘れてたんだろう。

 俺って薄情なのかな……ちょっと落ち込む。


 そんな事を思いながら、首だけで背中を覗き込むと、そこには俺に抱きついている15才前後の少女。

 長い黒髪をツインテールにした美少女だ。


 少しタレ目がちな黒目がち大きな瞳は柔らかい茶色の色味で、スッと通った鼻梁大きくも小さくもないバランスの取れた形の唇はプルプルと瑞々しい。


 身長は150センチ位だけど、背中に感じる胸の膨らみはメロンサイズで、腰に回された腕と背中に感じる膨らみからチラリと見える腰は健康的に締まってる。

 俗にいうボンキュッボンってやつだ。


 かわいいな、オイ……確かに記憶に残る女の子が成長したらこんな感じだろうな。

 そう考えると、あの女の子って美幼女だったんたな。子どもの頃の俺、よくそんな子と一緒にいて平気だったな。

 んんっ! イヤイヤイヤ……おかしいだろ。幼い頃一緒に遊んだ女の子なら、俺と同世代で40代後半のはずだ。


「リュっちゃん、どうしたの?」


 その女の子は満面の笑みを浮かべて、俺に再度話しかけてくる。

 確か女の子の名前は………


「……めーちゃんなの?」


 俺は恐る恐る、少女に問いかける。


「そうだよ〜、リュっちゃん」


 同時に巻きつけた腕でめーちゃんは、再度俺の腰にギュっと抱きついた。


 とりあえず俺は座らされ、そこからのめーちゃんの説明を受ける事となる。

 それは一言で言えば、まさに怒涛。


 俺とめーちゃんが出会った時は、神さま候補として神域に修行に出る直前だったみたい。ちなみにこの場所も神域で、どうやらめーちゃんの住まいらしいのようだ。


 神域は時の流れが人間世界の1/10程度らしく、人間世界で約40年経過しても、神域では4年程度の時間経過なんだって。

 だからめーちゃん側からしたら、俺と会わなくなって4年程度しか経っておらず、やっと少女になる程度しか時間が経ってないとの事。


 で、修行は前任の神さまがつけるらしいんだけど、ここ何十年かはめーちゃんの修行にかかりきりだったらしい。


 日本人の底力を信じきっていた前任の神さまは、『40年くらいなら大丈夫だろう』と思い込んでいたんだって。

 それで前任の神さまが人間世界を視れず、思ってた以上に日本が酷い状況になってしまったとの事。


 それって視れずと言うより、視なかったが正しくないか?

 まぁ何にせよ、俺が感じていた神さまなんていないってのは、間違っていなかったのか……


 神さまに無事なれたし、戻ってきてみれば俺を含む氷河期世代が酷い事になっていた。

 なので割を喰った氷河期世代には力を与えようと思ってると、めーちゃんは言う。

 ただ力を与えるにも、具体的な考えが浮かばないので、俺にも手伝って欲しいそうだ。

 

 そんな事を伝えられ、とにかく俺はキャバオーバー。しばらく呆然としてしまったが、それは誰も責められないはずだ。


「リュっちゃん、大丈夫?」


「うぉう! めーちゃん近い近い近い!」


 気が付けば胡座をかいてる俺の上に、めーちゃんが横向きに座り、下から覗き込んでいた。


 美少女の上目遣いって、破壊力凄いな。

 俺は思わず、顔の下半分を手のひらで覆ってしまう。


 俺は48年間、魔法使いだ。こういう接触には慣れていない。

 それにいくら幼なじみとはいえ、客観的に見れば親と子にしか見えないビジュアル。

 ここで鼻の下伸ばしていたら、変態オヤジそのものじゃないか。


「とりあえず降りてくれない?」


「やだ、久しぶりに会えたから、くっついてたいもん。リュっちゃんはアタシのこと嫌いなの? 嫌いだから離れてほしいの?」


 なんだか、めーちゃんの眼から光がなくなった気がする。

 そして感じる悪寒。

 不味い、なんだか凄く不味い、何か分からないし、何が起こるかも分からないけど、とんでもなくこのままだと不味いことだけは、本能的に理解できてしまった。


「そうじゃないって! あー、足、足だよ。足痺れそうだから! 一旦退いて欲しいなぁって……」


 言い訳としては苦しいかな? いやでも、実際このままだと完全に足痺れることになりそうだし。


「そっかー、そうだよね~。私も修行中よく正座させられて、足痺れたんだよね。アレって辛いよね」


 前任の神さま、めーちゃんに足の痺れの辛さを教えてくれてありがとうございます。


「ゴメンね、リュっちゃん。今退くよ」


 そう言うと、めーちゃんは俺の上から退き、俺の横に陣取った。そして俺の腕に自分の腕を絡める。

 まだ近いなぁ……でも、まぁこれくらいの距離感なら何とか大丈夫か。


「それでね、リュっちゃん、さっきの話なんだけどさ……」


「力を与えるの手伝うって話?」


「そうそう、それそれ。アタシさっき具体案ないって言ったでしょ? リュっちゃんが人間世界の神社で見てたスマホ? って言うのの内容を私も見てたんだけど、あんなに酷いことされてた訳だし、いっそのこと断じたほうがいいかなって思ったんだけどどうかな?」


 なんかめーちゃん今、凄く物騒なこと言った気がする。

 辞書的な意味合いは分かるんだよ、うん。

 それがどんな結果になるかが分からないんだ、本当はなんとなく予想は付いてるけどさ……

 念の為もう一度聞いてみよう。


「断じるとは?」


「うーん、とりあえず10才以下の子どもは無罪としても、それ以上の年齢の氷河期世代以外の人間は黄泉の国に行ってもらって、強制労働してもらおうかと。それで氷河期世代以外の人の魂使って、氷河期世代の人は不老+虐げられた分の年月分寿命上乗せする感じにしようかなって」


「それが断じるの内容?」


「うん、そだよ。それで断じる?」

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