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【第19話】アメリカ①~ニューヨーク~

~主な登場人物~


小峰慎志(こみねしんじ)

主人公。埼玉の所沢市にあるアパートに住んでいる27歳の青年。

仕事も恋愛も上手くいかず、思い通りにいかない人生に嫌気がさしていた。

そんな時、”海外を旅して巡る”という幼い頃の夢を思い出す。

後悔ばかりの過去、不安な未来、閉塞感漂う今の生活。

そういった、あらゆるしがらみを一度忘れて、海外へ旅に出る決意する。

挿絵(By みてみん)




次の旅先に近づくにつれて、脳内でUSA!USA!コールが大きくなっていく。

ジョン・F・ケネディ国際空港に到着した時に最高潮に達した。

USA!USA!

旅の最終国、アメリカにやってきた。

ニューヨークの中心マンハッタンまで移動すると、テレビで見たことのあるミッドタウンの光景が目の前に。

煌びやかにそびえたつ高層ビルの合間を人、車が忙しなく行き交っている。

大勢の人々の多種多様な生き様がそこに。

タイムズ・スクエアでは特に顕著だ。

それにしても人、人、人!

周囲のビル外壁にも広告やら映像やらが映し出され、賑やかだ。

ちょっとした異世界に足を踏み入れたような気さえしてくる。

観光客を相手にした自由の女神やマーベルのヒーローコスプレ姿の人もいて、

彼らは「記念に一緒に写真撮ろうよ~」と声をかけてくる。

その誘いに乗ると20ドルのチップを要求される。

割高だけど一緒に写真を撮っている人は多かった。

これぞニューヨーク!これぞアメリカンドリーム!


物価は高かった。

食事はハンバーガーやホットドッグ、フライドポテトをよく食べたけど当時の日本のマクドナルドの1.5~2倍くらい。

サイズも日本より大きいといえばちょっと大きいのかもしれないが、そこまでアメリカンサイズは感じなかった。

ネットで調べに調べ、ようやく最安値で見つけて滞在したホテルも一泊一万円くらい。

個室だけどトイレとシャワールームは廊下の共用。

バスタブがないのでお湯を溜めて入浴することは出来なかった。

ニューヨークで入浴が出来なかった('ω')♪



ニューヨークには本当にたくさんの多種多様な人たちがいた。

路上パフォーマンスも見かける。

ハイラインから行き交う人々を目で追うだけでも飽きない。

ビジネスマンや住人、観光客の比率はどれだけ偏りがあるんだろう('ω')

二階席のオープンバスなんかもバンバン街を走っている。

散策を続けていると高層ビルが乱立した中で、開けた場所に大きな穴が空いていた。

そこには大理石の囲いがあり、英語が延々と刻まれている。

犠牲者の名前が刻まれた慰霊碑。

そう、ここは倒壊したワールドトレードセンターがあった場所。

9.11同時多発テロの跡地…。

代わりにワンワールドトレードセンターが建立された。

全米一の高さ386mを誇り、賑わいあるNYの街を見下ろしている。

過去の負の遺産のすぐそばで未来を打ち立てた。

悲劇に屈せずに、未来へ前進する。

アメリカ人の力強さを感じた。


街を探索していると沢山の露店が並んだストリートを発見(=゜ω゜)ノ

お祭りだろうか、屋台には人がいっぱい。

なにやら日本の国旗も見える。

「ジャパンフェスティバルです」

様子を撮影するカメラマンが日本語で教えてくれた。

日本食はニューヨークでも人気で、特にラーメンが流行っているのだそう。

ラーメンは僕も大好物だ。

旅に出て、日にちが経過するのに比例して日本のラーメンを食べたい欲求が増してきた。

そしてラーメン屋の屋台を発見。

あの麺の艶、スープの油の輝き。

美味しそう、を通り越して、愛おしい(´ω`)

調理しているのは浴衣姿の現地?の米国人で、不覚にも萌てしまう。

そういうわけでラーメンをニューヨークで食べてきた。

味は…サービスエリアとかスキー場のフードコートで食べた事のあるラーメンに似ていた。


お金をかけずに時間を潰せたのが宗教系の建造物だ。

その一つがトリニティ教会。

ニューヨーク最古の教会だという。

ステンドグラスがカラフルで陽光が当たると煌めいて美しい。

お次がセント・パトリック大聖堂。

全米最大のカトリック教会だという。

広くて白い、天井も高くて開放感。

教会独特の心安らぐ居心地の良さは何だろうか。

場の神聖っぽい雰囲気に飲まれて、参列席に座ってるだけでも退屈しない。

座ったまま、他の皆は何を考えているのだろう。

もしかしたら僕みたいに何も考えていなかったり…(=゜ω゜)ノ?

とにかく神を尊い雑念の一切を排してみようと目を閉じてみる。

そしたら眠気に襲われた。



建造物が密集する大都会ニューヨーク。

だけどマンハッタンには広大な公園があり、自然を感じられる憩いの場所となっている。

青空と木々の緑の色彩が美しい。

遠目に見えるビル群との相対も面白い('ω')


散歩やジョギングしてる人、自転車でツーリングしてる人が目立つ。

公園内は馬車も見かける。

お馬さんのフンが路上にないのは馬の教育の賜物か、あるいは清掃員の働きの賜物か。


ここでも街中と同じように至る所でパフォーマンスを見かける。

印象に残ったのはパルクールをやっていた兄ちゃんたち。

忍者のようでかっこよかった(=゜ω゜)ノ


ブライダルの撮影現場にも出くわした。

シルバーのタキシード姿の男性と、白いドレス姿の女性。

素敵な場所だけど、人通りも多いから緊張しているのか新郎新婦の表情が硬い(;^ω^)


公園にはメトロポリタン美術館もあって、世界の貴重品が展示されている。

全部じっくり見ようとしたら数日~はかかるんじゃないかってほどの規模だ。

入場料は昔は任意だったそうだけど、今では$25かかる。


受付口、さまざまな言語のパンフレットを用意してくれている。

イヤホンによる各言語での展示品の解説サービスなんてものもあったけど、よく分からずに利用せず…。


展示の分野ごとにエリアが区別されている。

展示内容はアメリカ、ヨーロッパ、アジアからアフリカまで大きくカバーしている。

日本の武士の鎧とかもあった。

とにかくとても広くて歩き疲れる。

美術の鑑賞目的に併せて運動目的で訪れるような場所だった。

最初は時間をかけて展示物を見て回ろうとしたけど、段々とさっと見て素通り状態へ…。

セントラルパーク探索も含めてこの日は歩数が37000歩を越えた('ω')

美術館を出た時には空が暗くなっており、歩き疲れてセントラルパークの芝生にニューヨーカーたちと同じように寝転んでしまった。



ニューヨークにはさまざまな観光スポットがあるが、どうしても行きたい場所があった。

それはズバリ、自由の女神!(´ω`)

交通手段の地下鉄路線の種類は少しだけ迷ったが、場所の名称が分かりやすい。

網目状になったNYの街道は縦路で東から1stAve、2stAve~横路は南から1st、2st~とシンプルな表記。

自由の女神像までは船で行く必要があり、最寄り駅から船着き場までの行き方を道行く人に尋ねてみた。

「フリーダム、ビッグレディ、ストーン、ウェアー?」

これで伝わった。('ω')

テレビ番組”世界の果てまで行ってQ”で、出川さんが、

「デュユノー、フリー、ウーマン?」

と言っていたのを思い出す。

僕も出川さんのように「very」を何かと言うのが癖になっていた。

ベリーベリーソーリー!とか、ベリーベリーセンキュー!とか。


マンハッタンの南に浮かぶリバティ島に存在感の絶大な自由の女神像がある。

アメリカ独立から100年の記念としてフランスから贈られたビッグプレゼント!

今ではアメリカを代表するシンボル(=゜ω゜)ノ

自由の女神像が近づくと、みんな船上からカメラでパシャパシャ!

船着き場に到着してからもみんなカメラでパシャパシャ!

自由の女神像の前までやって来てみんなカメラでパシャパシャ!

みんな写真撮りまくり!ポーズ決めまくり!である。

僕もニコニコしながらパシャパシャしてたら”写真撮ってよ!”とお願いされた。

ハイチーズ!って感じで応じていく。

みんな自由の女神に夢中だ。

お土産屋さんにも自由の女神像の置物があり、裏面を見たら…


”made in China”

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