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【第18話】フランス~パリ~

~主な登場人物~


小峰慎志(こみねしんじ)

主人公。埼玉の所沢市にあるアパートに住んでいる27歳の青年。

仕事も恋愛も上手くいかず、思い通りにいかない人生に嫌気がさしていた。

そんな時、”海外を旅して巡る”という幼い頃の夢を思い出す。

後悔ばかりの過去、不安な未来、閉塞感漂う今の生活。

そういった、あらゆるしがらみを一度忘れて、海外へ旅に出る決意する。

挿絵(By みてみん)




シャルル・ド・ゴール空港に到着したのは夜だった。

フランス入国、初ヨーロッパに浮かれるもそれは一瞬だった。

市内中心部までの電車がまさかの運休(ストライキ)で途方にくれる。

wifi-freeを見つけて移動の仕方を調べなおさねば。

時間は刻一刻と過ぎていく。

夜遅くて心許ない不安な気持ちになったが、またしても日本人と遭遇し、助けられた。

市内中心地までバスで一緒に行き、僕が予約した宿への行き方も教えてくれて、無事にたどり着けた。

京都の人で仕事でパリと日本を行き来しているという。

本当にありがとうございました(*'ω')


シャンゼリゼ大通りを散策する。

昔は荒れた沼地だったそうだけど、今はそんな面影は微塵もない。

CMで聞きなれた「オ~シャンゼリ~ゼ~♪」が脳内で再生される。

オシャレな雰囲気が漂い、ブランド店舗が並ぶ美しい大通り…


のはずが…

シャンゼリゼ通りの複数の店で外壁の窓ガラスにひび割れが見えた。

意図的に何か硬いもので叩いたような跡。

ネットで調べると数日前にデモがあったとか…(+o+)

窓ガラスが破損した状態のまま残っているのは生々しいなと思った。


パリでは連泊すると安くなるという理由で一つのホテルで寝泊まりした。

宿泊料もそうだが、売店も非常に高額に感じる。

カフェみたいな飲食店でビールとパスタを頼んだのだが、支払いは日本円で5000円くらい。

東南アジアにいたからか、とにかく物価の高さに慣れるまで時間がかかる。

滞在したホテルでは朝食バイキングがついていたので、節約の為に一日分の食事を摂るくらいの量を朝から食べた。

メニューはパンが中心で、フランスから出国する時にはパンの食べ過ぎでパンが嫌いに。


パリの街並みも今までの国とは違った趣きがあって情緒的だ。

アジアとは違う世界を肌で感じ、魅了されて足取りが軽やかになる。

セーヌ河を沿う形でエッフェル塔やコンコルド広場、ルーブル美術館、ノートルダム大聖堂などを巡った。

観光地も楽しいが、地元のスーパーなんかも庶民の暮らしを身近に感じられて面白かった。


帰国後しばらくしてノートルダム大聖堂は火災に。

(僕が観光した沖縄の首里城もその後に火災になった)

僕は疫病神かもしれない…(;ω;)


入場料を取られる建物には入らなかった。

後々どうしても行きたい場所があり、そこでお金を使うため。

行き方を宿で調べて準備を整える。



まずはヴェルサイユ宮殿!

事件はパリ市内からヴェルサイユ宮殿へ向かう列車の中で起こった。

乗車券の確認で回ってきた駅員に切符を見せると、駄目!あかん!って…(´・ω・`)

どうやら切符の種類が違い、本来の値段よりも安い切符で乗車してる為、違反らしい。

「オー!ペナルティ~!50ユーロ!」

「うっは!?マジか!!」


50ユーロって高額すぎる( ゜Д゜)!

まさか罰則金を支払う羽目になるとは…。

わざとじゃないのに…って落ち込んでいると、駅員が「ファイン!」って励ましてくれた。

なんじゃそりゃ!

あとでネットで調べたら、注意事項として乗車券の事が載っていた。

やってしまった…。

悲しんでいると近くの席にいた家族が僕に同情してくれた。


そんなこんなでヴェルサイユ宮殿に着くも、入口でまさかの2時間待ち!

長蛇の列が広場に折り返しては連なり、僕も長期戦を覚悟して並ぶ。

途中、目の前に割り込んできた家族連れがいて、注意してもどいてくれなかった。

でも入口付近まで順番が進んだ時に、サングラスをかけた警備員がやってきて、

「ズルしたから並び直し!」

みたいな事を割り込んできた家族連れに言って追い出してくれたのだ。

痛快だった(*´ω`*)


宮殿の間や回廊、庭園を見学しているとルイ14世やマリーアントワネットの残り香を感じた。

いや、前を歩く観光客の香水の匂いだ。

大理石の贅沢な装飾、天井画、黄金の燭台など…見どころ盛り沢山で楽しかった。



そしてもう一か所訪れたかったのがディズニーランド。

ホテルで偶然出会った日本人と、行ってみたい所だと意気投合。

海外での日本人との遭遇率は予想していたより多く、大和民族の絆を感じる。(何じゃそりゃ)

ずっと一人だったこともあり、誰かと一緒に行動したい欲求が成せた奇跡のコミュ能力。

そして共にRERのA線をひたすら東へ向かい、郊外にあるディズニーランド・パリに到着。

眠れる森の美女のお城が象徴的だ。

東京のランドとシーみたいに、ここもランドとスタジオパークに分かれてる。

日本ほどじゃないけど、人気アトラクションは結構混んでいた。

さすが夢の国である。

不動の人気をひしひしと感じる。

開園後すぐにビッグサンダーマウンテンに乗った(*´ω`*)

ホーンテッドマンションみたいなアトラクション、ファントムマナーが休止中だったのは残念。


パリのディズニーキャラクターも東京と同じでよく洗練されていた。

客の喜ばし方というのををよく心得ていらっしゃる。

僕らも手玉に取られて、はしゃいだ。

パレードもキャラの動き、音楽の雰囲気が東京と違い、ドラゴンが火を噴いたりして面白かった。

花火の前に力尽きてしまい、ホテルに戻った。


パリではだいぶお金を使った…(;^ω^)

でも、ここぞという時には躊躇せずに浪費する。

もう二度と訪れることもないだろうから。

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