第86話:韓国へようこそ!―焼肉と夢のロケ見学ツアー―
■Scene1:ソウル・仁川空港の再会
到着ゲートに掲げられた歓迎ボード──
“환영합니다 (ファニョンハムニダ)!ようこそ韓国へ!”
そこに現れたのは、大王製紙の双子・隼人&涼花、美智子夫人と令嬢・美羽、そして両家のご両親たち。私は走り寄り、ハグで出迎えた。
「タルギ(いちご)スムージー、みんな大丈夫? これから焼肉だよ!」
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■Scene2:明洞の炭火 —“韓国式おもてなし”—
夕方、父・洋佑が経営する日本料理店の姉妹店──
韓国式炭火焼肉《불꽃정(プルコッチョン)》へ。
•厚切りサムギョプサル
•ハチノスのヤンニョム焼き
•子どもたちリクエストのチーズタッカルビ
「トングで切るの⁉︎」「包んで食べるの楽しー!」
賑やかな声と立ちのぼる煙に、両家の緊張はすっかりほぐれた。
父は奥の座敷へ綾香さん・美智子さんを招き、そっと包みを手渡す。
「以前の小切手、本当にありがとうございました。これは韓紙の扇子と高麗人参茶の詰め合わせ──ささやかですがお礼です」
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■Scene3:ロッテワールドで“子どもガイド”
翌日、凛奈ツアー班は屋内テーマパーク・ロッテワールドへ。
隼人がジェットコースターで絶叫し、美羽はお化けトンネルで泣き笑い、涼花はK-POPダンスのステージ体験でセンターに。
私は母・梵夜と共に動画を撮影。
「これ、次の韓国旅行PRに使えるかもね!」と母がウインク。
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■Scene4:撮影スタジオの一日“エキストラ体験”
午後。私は急遽入ったドラマ撮影へ。──ラブサスペンス『釜山の月』ワンシーン。
プロデューサーに事情を話すと、「社会科見学OK!」との快諾。
•子どもたちはカフェの客役でミニ出演。
•綾香さんと美智子さんはモニター越しに“ママカメラマン”。
リハの合間、双子が目を輝かせて聞く。
「凛奈お姉ちゃん、探偵も俳優も両方できるってすごい!」
「うん。でも人を助ける“探偵”は、もっとワクワクするよ」
私はそう言って、ポケットのキムチ瓶をチラリと見せた──今回は出番なしだけれど。
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■Scene5:ソウルタワーの夜景と未来の約束
旅の最後は南山ソウルタワー。夜景が宝石のように瞬く。
子どもたちは「次は冬の韓国も来たい!」と大はしゃぎ。
信恵はリモートで合流。
「CM撮影、姉妹でがんばろうね。次は私がそっちに行く番!」
綾香夫人と美智子夫人は手を取り合い、目に涙。
「危険な事件じゃなく、今日はただ“楽しかった”って言える旅行でした」
私は胸の奥でそっと誓う。
“守るべき笑顔が増えるたび、私はもっと強くなる。”
取材メールが鳴った。
件名:「東京湾で不可解な転落事故――協力依頼」
「さて……焼肉パワーで、次の現場へ!」
ソウルの夜空に、家族と仲間の笑い声がいつまでも響いていた。
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