第42話:ラスベガス・裏カジノと失われた運命
■Scene 1:灼熱の砂漠と、煌めく街へ
釜山の事務所に戻る間もなく、私は仁川国際空港からロサンゼルスを経由して、ついにアメリカ・ネバダ州ラスベガスへ降り立った。
目的は一つ。
兄・**泰亨**の所属するアイドルグループ「○○○○○」が、現地ホテルで撮影イベントを行うため、私も同行することになったのだ。
「凛奈、アメリカでも探偵できるのかよ?」
「……キムチがあれば、どこでもできる」
ラスベガスは昼も夜もまばゆい光に満ち、巨大ホテルとカジノ、ショーの嵐だった。
しかし、私はその光の裏にある“闇”の匂いをすぐに察知することになる。
■Scene 2:撮影クルーの失踪と、偽探偵の存在
イベント前日。
「○○○○○」の専属カメラマンが突然失踪した。
「昨日の夜、ホテルの外で電話してたっぽいです。けど、戻ってこない……」
私は現地警察に連絡を取り、彼の最後の足取りを確認した。
彼はなんと、ベラージオの裏手にある古びたバーで、何者かと会っていた。
その人物は「探偵」を名乗っていたという。
さらに調査すると、その“探偵”は米国内でいくつもの詐欺事件に関与した元私立調査員。
本名はジャック・ブレナー。
裏カジノの胴元と繋がっている人物だった。
■Scene 3:キムチで追う、消えた映像と過去
私は、宿泊していたホテルのスイートルームで持参した熟成キムチを一口。
――視界が変わり、前夜。
失踪したカメラマンが、ジャックにUSBを渡している。
「これに、○○○○○の“ある映像”が入ってる。金になるって言ってたろ?」
さらに、ジャックはこう言った。
「これで“ ○○○○○ ”が崩壊する。お前も黙ってろ。カジノの借金、帳消しにしてやる」
USBには、グループ内のメンバーのトラブルや、契約書偽造の証拠が入っていた。
カメラマンは脅され、裏取引に巻き込まれたのだ。
■Scene 4:潜入! 裏カジノと凛奈の賭け
私はあるディーラーを通じて、ジャックの根城である非合法裏カジノへ潜入。
薄暗いバーカウンター、厚く張られたカーテン、全てが怪しかった。
「あなた……誰だ?」
ジャックは言った。
私は静かに名刺を差し出した。
「キムチ探偵。韓国から来ました」
「……な、なんだって?」
私は用意した偽のUSBをテーブルに置いた。
「交換しましょ。あなたの命と、この中身。
それとも、ラスベガス警察に“賭け”てみる?」
ジャックは逃げようとしたが、直後に入ってきたのはFBI捜査官。
私は事前に、カメラマンの居場所を突き止め、FBIに通報していたのだ。
■Scene 5:砂漠の夜、兄妹の乾杯
事件の後、私は「 ○○○○○ 」の控室で、無事に帰ってきたカメラマンと再会した。
兄(弟)・泰亨は言った。
「姉(凛奈)ちゃん、ホントどこでも探偵してんな」
「それが私の生き方だから」
私たちは、ラスベガスの高層レストランで、バジル入りキムチのピザをシャンパンで乾杯した。
「でも、やっぱりキムチは韓国のが一番だよね」
私は次の任務の連絡が届いたスマホを手に取り、再び日本の地図を見た。
「……鹿児島、宮崎、青森、ラスベガス。
次は……あの“事件”の続きを――」
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