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翠の花に醉う  作者: 乃子
1/1

序章

____________


季節の変わり目。


少し冷たさを含む風が城内を抜けて行く。

その風は書物を抱えて歩く二人の文官の袖を揺らした。


「今日は肌寒いが良い天気だな」


「ああ、陽が出ていると気分が良い」


「こりゃあ眠くなる」


「おーい、今日は昼にお二人が戻られるんだぞ」


「分かってるよ、ただ言ってみただけだ」


「ご無事だと良いな」



他愛もない会話をする二人の文官。

その一人が話を続けた。



「あのお二人なら心配いらないだろ」


「それもそうか」



ははは、という笑い声。

そして二人は作業室へと消えた。



___________



『蒼覇様と紫晏様がご帰還されたぞ!!』



見張り台に立つ者の声が城内へ伝わる。

その声を聞き、武官達は揃って門の前に列を作った。



『門を開けろ!!』



見張りの合図で重々しい扉がゆっくりと開く。

徐々に見えて来る扉の向こうからは、二頭の馬に乗った青年達が伺えた。


そして扉が全て開き切る前に、青年達を乗せた馬は城内へと帰還した。



「蒼覇様、紫晏様、お帰りなさいませ」



そう言った武官は手を合わせ、二人に深く頭を下げた。


そして、



「只今戻った。留守番ご苦労だったね」


白銀の髪に、常磐色の瞳を持つ青年と



「留守の間、ありがとうございました」


亜麻色の髪に、琥珀色の瞳を持つ青年が言った。


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