第4話
こんにちは。前話のサブタイが本来『第3話』のところを『第4話』と書いていたことに気づき焦った作者でした。
翌日、朝。
湊を見て立ち尽くすプリムラ。いや、正確には湊の持っている政府から送られてきた本日の本を見て立ち尽くしているプリムラである。
「いえ、エッチな本が2日連続で送られてきたことにも驚いていますが・・・」
『お嬢様×貧乏少女 「今日からアナタはアタシのモノよ」(R-18)』
エロ本である。
「まさかイオリさんが強力なまじないとか何かやったんでしょうか?」
昨日の今日でのあまりにもピンポイントな本のチョイスにいっそ非科学的なものを感じる機械少女。
「呪術や魔術などといった非化学の類は実際に効果は無い、と証明されているが?」
「例えってものです。あれ? 湊さん、本から何か落ちましたよ? 封筒?」
今時封筒なんて、アナログですねえ。と呟きながらプリムラは湊に封筒を渡す。
プリムラから封筒を受け取った湊はその中身を確認する。
封筒の中に入っていたのは1通の手紙。
紙を広げ、その手紙に目を通していった湊の目が一瞬見開かれる。
書かれた内容全てに目を通した湊はそっと手紙をたたんで封筒の中に仕舞い、一つ息を小さく深呼吸をする。
そして目の前の少女を見据えて告げた。
「プリムラ────」
◇
同日。学校。
「あ、おっはよープリちゃん! 湊くん!」
「おはようございます。イオリさん、秋久さん」
「・・・プリちゃん、なんか元気ない?」
いつもと何かプリムラの様子が違うことを感じ取ったイオリが心配げに尋ねる。
「えっ!? そんなこと無いですよ! 私はいつでも元気です! 最新型のアンドロイドですから!」
「うーん、それならいいけど。何かあったらアタシに相談するんだよ? 湊くんにイジメられたとか、セクハラされたとか」
「ぜ、全然そんなこと無いですって!」
勝手にセクハラ加害者にされている湊だがそれに気にする様子はなく、鞄を漁って1冊の本を取り出すとイオリの頭部に少し叩きつけるように乗せる。
訂正。セクハラ呼ばわりに少し怒ったらしい。
「イオリ。お前の言っていた本はこういうものか?」
「おお!正しくこれだよ! 今日届いたの? いやー、昨日祈りの舞しておいてよかったなー!」
「あ、ホントに呪術的なことしてたんですね・・・」
まさかまじないの効果って本当にあるのでは、と疑い始めたプリムラ。
ふと、背後からの視線に気づく。
「どうかしましたか秋久さん?」
「・・・・・・いや」
小首をかしげるも、まあいいか、と流すプリムラ。
「くうう!! 早くこれを読みたい! でも、今は学校。家に帰ってからじっくり読むことにしようかな! よし、そうと決まれば。みんな、授業に遅れないようにね!! あびゃっ!?」
前を観ずに走り出したイオリが壁にぶつかり盛大にコケる。
それを見て笑うプリムラ。隣にいる湊と秋久。
そこには確かに、変わらない、平凡な日常があった。
今回の話短っ(わかる)