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TRPG SS集  作者: るーちゃん
19/35

テレビの前で


「えっジャスくん?!?!じゃあこの子は西町くんなの!?」


急にテレビがつき、流れた映像は奏多にとって衝撃的なものだった。


「えっ、ちっちゃい!!かわいい!!なんだろうこれ、昔の録画とか!?!」

「奏多〜何やって……」


帰ってきた正義が、テレビ画面を見て固まる。記憶のない幼い自分がそこにはいた。


「ねぇねぇ、見てよ。小さいジャス君かわいいね」

「なっ!なんだこれは。奏多、消してくれ」

「えー、やだよ。ほらほら西町くんもかわいい」


うわー、すっごいかわいい、とテンションが高い奏多を見て正義はムッとする。


「西町くんって、顔もいいし、性格もいいし。ちっちゃい時はほんとイケメンだしかわいいね〜!!もう!西町くんをあんまり困らせちゃだめだよ?めっ、だよ、めっ!」

「子供扱いしないでくれよ、奏多……」

「ん?どうしたの?」


元気のない正義を奏多は見つめると、正義の考えに気づいてにやっと笑う。


「あーはいはい。ちっちゃい時の西町くんはたしかにかっこいいしかわいいけどね」


ムッとする正義の頭を撫で始めて、奏多は髪を梳かす。


「今の私にはジャスくんしか見えてないよー」


その日一日、機嫌のいい奏多だった。夕飯が少しだけ豪華になったのは内緒である。数日後、その映像がなくなってしまい、奏多が絶望したことも内緒である。

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