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夢の日記

作者: 20001

短めです。

脚ををひねちゃったらしくてさ、それが結構酷くて、骨まで影響があるもんで、今は電気を通して治療してるんだとさ。そのせいで今はずっと寝てるよ。

お父さんの指差すロフトベッドの上段には、成る程、機械に繋がれた妹が布団に包まって寝ている。意識が無いとはいえ、あんな風に完全に包まって苦しく無いのか、心配だなぁ。

それじゃ。とお父さんはそのまま、隣に抱えた知らない女と一緒に自室へ消えて行った。

それじゃ、自分達も部屋に行こうか。

狭い部屋の中で、僕は遊びに来ていた天パ髮の友達と一緒に他愛のない話しをしていた。隣のロフトベッドの上には勿論、妹もいる。

ガチャ、お母さんが帰ってきた。買い物袋の音がする。車でスーパーにでも行っていたのか。

お母さんがお父さんのいる部屋へと向かって行った。悪いことはすぐバレるもんだよなぁ。ほんと

誰なのかな、その女。って。昼ドラみたいな台詞が聞こえてくる。隣の部屋で言い争いが始まったらしい。

--ったく。お父さん何やってんだよ

うちはいつもこんなもんだよ。いや、天パ髮の友人も隣室の口論には興味がないみたいだった。他人の家庭事情に口出す気はサラサラ無いっぽい。

--妹の寝息

最近の学校の話。先生うざいとか、あの授業は楽だとか、よくある大学生の日常会話が続いた。

--お母さんの怒鳴り声



あれ



「ちょっと」と、話を遮る



待って。


ドクドクドクドクドクドクドクドク



うち最近、なんか凄い大っきい出来事あったじゃん。ほら! 何だっけ、妹が脚を怪我したとか、それじゃなくて、誰かちょっと、違う、いなく


いや、死んだじゃん。誰か。


妹は隣で寝てる。お父さん?お父さんだっけ?いや、さっき話したじゃん。あ、そっか、お母さんだ、きっとそうだ、お母さんは事故で死んでしまったんだっけ?


スって、引き戸が開いてお母さんが入ってきた。


「お母さん?」

なんだ、居るじゃん。


じゃ、やっぱりお父さん?


いや、違う。


妹とお母さんだ、死んだのは。


交通事故で死んだじゃん。


ほら、一週間くらい前に、葬式もあげた。遺影が頭をよぎった。


パシッ。


部屋の電気が消えた。いや、

もともとついてなかった。


ロフトベッドで妹を包んでいた毛布は、力なくベッドの端から垂れていた。お母さんも消えた、一瞬で。

目の前にはただ、友人が怪訝な顔でこちらを見ていた。


起床

ありがとうございます。

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