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4

そんなこんなにしているうちに薺の家に到着した。

もはや正宗達みんなの家ではあるが、まだみんなの家ではない。

そしてみんな家の中へと入る。


「わぁ、広い家っすね。広いっす!」

「ふむ」

「うん」

「ですです」


先ほどと同じ光景が再び目の前で広げられている。

同じことが二度も続いてカノットは顔を赤らめている。

そして首を振り三人をにらむ。


「……またでやんすか?」

「あ、いやその。違うんだ。なんていうか……」

「わかるっすよ。かわいいんすよね」


だれもが言えなかったことを薙扨ははっきりと言った。

その言葉を聞くとカノットは再び顔を赤らめる。

そして慌てふためく。


「かっ、かわいいっ!?」


カノットはその場でジタバタと暴れる。


「フッ。どうやら正直者のようだな」

「薙扨ちゃんは嘘はきらいさ。素直で……ヒートってやつなんだよ」


ちらっと薙扨を見る。

薙扨はカノットを見て大爆笑していた。


「それは新ジャンルかな?」

「薙扨ちゃんは新しくない。おれにとってはなじみ深いよ」


そう言って正宗は薙扨を見る。

その正宗の表情を見て冴止は苦笑する。

その正宗の表情はまさに滑稽なものである。

それは妹を見るかのような表情である。


「ははっ。もうすでに新ジャンルではないか。わたしにとっては数ヶ月前に出会ったばかりさ」


そう言って冴止もカノットを見る。

その表情を見て正宗は笑う。


「そのようで」


彼らは自分のパートナーを一人の女の子としてみてはいないのである。


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