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あれから十数日が過ぎた。
シリエルリューオがら同盟了承の返答が来たのだ。
それによりディゴットーオスあげての準備が始まった。
常備警備隊。
刹徳が隊長のチームの他にも国中のコット隊が集まっていた。
探索隊のコットも回収され攻撃特化へと回収された。
そして試作機ゴッドも各部隊の隊長へと配備され始めた。
中央ドームに結集するコット。
いよいよ配備され始めたゴット。
それを見た人たちは戦いが近いと心で理解するのだった。
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その頃正宗達は大樹にいた。
全員でそろって備え付けのテーブルに座りながらドリンクを飲んでいる。
「いよいよシリエルリューオの人が来る日ですね」
「さてはてどうなる事やら……」
そう言いつつ正宗と薺は望遠鏡をのぞく。
すると見慣れないロボットの姿が見える。
「そう言ってる間に来ましたよ、見てください。量産機です」
「アストって言ったっけな。なかなかかっこいいなぁ」
「ぼくにも見せてほしいっす!」
望遠鏡を見ていた正宗は薙扨に奪われる。
というより譲ったというのが正しい。
ちょうどいい台を用意して足元に置いてあげると薙扨は笑顔で望遠鏡をのぞき始める。
「あ~にしてもいいよなぁ~」
「そう。美しいだろう?」
正宗が物思いにふけっていると後ろから聞き覚えのある懐かしい声が聞こえる。
正宗はニヤッと笑いながら後ろに振り向く。
「その懐かしいしゃべり方は……」
「そう、わたしだ」
するとそこには予想通りに恰好つけた男がいた。
それは懐かしい幼馴染だった。
正宗はニヤリと笑う。
「やはりか。久しぶりだな冴止」
「ふっ。君は色男になったようだな」
冴止はあたりの女性陣を見渡しながらそう言う。
あきれ返った表情をする友人に正宗は困ったような表情で言い返す。
「正直戸惑いが隠せないまま流されてここまで来た」
「変わらないな。昔から君は周りに流されてばかりだ」
「いや、まぁ。ハハハ……」
正宗は昔を思い出すがまさにその通りである。
思いだすまでもなく現在進行形なのだが。
「あんたが先輩の親友っすか……」
すると望遠鏡を降り、台を蹴っ飛ばして薙扨が冴止に向かって寄っていく。
だれから見ても怒っているように見えた。
「おや。何かよくわからないが君の愛しい人の一人に私は恨まれているようだな」
「どうもこうも。あんたのせいでぼくは長い間先輩と!」
薙扨は背伸びをして冴止の服の首部分をつかもうとした。
その時。
「ちょいと待つでやんすよ。なに冴止様につっかかてるでやんすか!」
間から入ってきた少女にその行動を止められる。
そして背伸びをしていたためその場に尻もちをつく。
「あたた……なんなんすかあんた!」
そして薙扨は睨む。
「わっちの名前はカノット。冴止様のパートナーであり永遠の愛を誓ったものでやんす!」
「……まだ愛を誓った覚えはないがな」
薙扨は同じにおいを感じた。