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9

鞘歌は頭を指でトントンと叩きながら悩む。


「えーと。名前、名前……」

「それで、まずはどんな感じなんですか?」


鞘歌の創像機を見たことがない薺は質問をする。


「四足歩行で……獣って感じかな」

「獣っしたね。ビーストっしたね」


うんうんと頷きながらこの中で唯一その創像機見た薙扨が頷く。

先ほどと同じように英訳も言う。


「しかしここまでドイツ語縛りできている感じですよね」

「なんかバリッターだけ浮いてる感じになってる気がするっす……」


薺の言葉に薙扨は肩を落とす。

バリッターという名前にかっこよさを信じている薙扨は少し悔しく感じる。


「なんかドイツ語とかどうでもええわ。かっこよければええねん」

「なら、なんかインスピレーションを働かせて考えてみるといいっす」


薙扨が立ち上がり鞘歌を煽る。

鞘歌は首を傾かせる。


「インスピ? なんやようわからんけど、かっこええの考えるで!」


すぐに傾きを戻して鞘歌は立ち上がる。

立ち上がると腹にかかっていたタオルケットが床に落ちる。

阿利洒は何も言わずにそれを拾ってたたむ。


「せや、ブレイプ……いやヴレイヴってええ響きやな。あとこれにビーストをつけて」

「ビーストヴレイヴか……」


ブレイプをヴレイヴにカッコいいから変えるというやはり鞘歌らしいところに正宗は苦笑する。

カッコいい名前だと喜び手を振りまわしている鞘歌に薙扨が話しかける。


「何か単純っすね」

「単純でええねんて。複雑すぎても覚えられへんて~」


薙扨の言葉になにも影響を受けることもなく鞘歌ははしゃぐ。

その鞘歌らしさにみんなが苦笑する。


「単純明快。それでこそ鞘歌さんという感じでもあるね」

「単純で結構! ビーストヴレイヴに決定やで!」


そして鞘歌は『バン!』と両手を上げ叫んだ。

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