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「んで、あの後気が付いたら病院やったんや」

「そんなことが……」

「あの巨大なリアビの事も報告したけど見つからかったんらしい」


鞘歌は顔を伏せる。

正宗はそれを見て自分の考えが失敗だったことに気がつく。

それをに気がついた正宗は顔をふせる。


「まぁ、父ちゃんに母ちゃんの死体もなかったんや。まぁ、そっちも見つからんかったけどな」

「あー、うー、んーと……」

「かける言葉が思い付かんか? やろうな。まぁええねん。知ってほしかったしな」


鞘歌をフッと笑った。

正宗はそれを見て困った顔をした。


「死んだ人のことを引きずってたら人間は人間やないねん。受け継ぐのと引きずるは別やからな」

「……鞘歌はやっぱりお姉さんだわ」

「ふふふ」


鞘歌は笑う。

正宗も笑う。

それを見ていた肇孤も笑う。


(でも最後に現れた何かって何だろ)


正宗はその存在を疑問に思った。

が、深く考えないことにした。


(ま、気にしても仕方がないか……)

「じゃあ……今日は帰ろっか」

「せやね……」


そうして二人は店の出口へと歩いて行く。

そして振り返る。


「じゃ、肇孤。ありがとうな」

「また寄らせてもらうよ」

「はいぃ。おぉ待ちぃしておぉりぃまぁすぅ」


笑顔で送り出しの言葉をかけてくれる肇孤。

その言葉を聞き軽く笑いながら店を後にした。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「「ただいま~」」


二人は家に着いた。

玄関を開けるとドタバタと足音が聞こえる。


「た、大変っすよ!」

「え、ど、どしたの薙扨」

「り、リアビの巣が見つかったそうっすよ!」

「「リアビの巣?」」


鞘歌と正宗は首をかしげる。

鞘歌をそんな二人をよそにその場で手足をばたばたとさせる。


「とにもかくにも大変なんすよ―!」


どこぞの呪いにかかった村の住人かのような動きをする薙扨を見て二人はただ事ではないことを理解する。

そして二人はみんなが待つリビングへと向かった。


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