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数年前、鞘歌と肇孤は親子でドームの外に出ていた。

草原を走り回り笑顔だった。


「いやは~結構遠くにきたなぁ~」

「そうぅだねぇ」


ドームから離れたところに来て二人はキャッキャッとしている。

離れた所から他の家族が歩いてくる。


「姉貴~早すぎじゃ~」

「窯洒が遅いんやよ~」

「ホントもう元気じゃあ~」


鞘歌はまだこの時は元気だった。

男であり運動系の窯洒すら手玉に取られるほどだった。


「ふふふ。元気ねぇ子どもたちは」

「そうだなぁ」


二組の親はさらにその後ろからとことこと歩いてくる。

そしてその場に止まる。


「ここら辺でご飯にしよう」


そう言って親たちはシートを引き始める。

鞘歌達はそれをよそに駆け回っている。


「「わーい、わーい」」

「姉貴たちは元気じゃ~」


のんのんと遊んでいた。

そんな時親たちの近くの地面が盛り上がる。


「ん? 何だ?」

「モグラか何かかしら」


そしてその穴はどんどんと広がる。

やばいと思いその場を離れようとした時にはすでに遅かった。


「「う、うわぁぁあぁ」」

「「きゃあぁあぁぁあ」」


穴の中へと親たちは引き込まれていく。

鞘歌達はその光景を見て驚く。


「え、なんなん……な、なんなん!?」

「おぉ父さん! おぉ母さん!」


二人は驚愕してその場に立ち尽くす。


「た、助けに行かんといけんようじゃ!」


窯洒は親のほうへ向かう。

が、その時。


「うわぁっ!」


飛んできた土により跳ね飛ばされる。

そして窯洒は気を失い倒れる。


「か、窯洒! な、なんなんこれ。な、なんなんよ!?」

「あ、あ……」


そして地面の中から騒動の主が現れる。

それはとてつもなく大きいリアビだった。


「り、リアビ!?」

「なぁんでぇこぉんなとこぉろに!」


そのリアビハ出てくるやいなや鞘歌達に近づいてくる。

その衝撃で幼い二人は硬直し気が遠くなっていく


「あ、あ……」

「ひぃ……」

(食われる。殺される。嫌だ、嫌だ、嫌だ!)


鞘歌は言葉を出せない。

頭の中では恐怖の言葉が渦巻く。

その時。


「えっ!?」


目の前に突然『何か』が現れる。

鞘歌はそれが何かはわからなかった。

なぜならそこで気を失ってしまったからである。



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