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2

正宗は部屋の中に帰ってきた。

そしてベットの上にポフンと倒れこむ。


「なんやねん。これ……」


正宗はめったにしゃべらない関西弁が出るほどに驚いている。

争いは起こらない。

その通りだろう。

だけどあれじゃ自分の自由がないみたいじゃないかと……


「あ、でも」


金・土・日は自由となっていた。

つまりはその日は束縛されないのだろう。

そう思うと驚いたのがバカバカしくなっていく。


「おれは幸せなんだ。女四人と結婚で来てそのうえ刺される心配もない。世の中のハーレム主人公の中で最高に幸せなのはおれ!」

「でも本当にそうなんかな?」


ハッと起き上り入口のほうを見る。

するとそこには鞘歌が立っていた。


「幸せとは何か。深ーく考えなアカンのやないやろうか」

「耳がピコピコしてる鞘歌を見れるのは幸せだよ」

「突然の登場へのクロスカウンターやめてぇ~や」


鞘歌は頭の耳を押さえながら顔を真っ赤にする。

それを見て正宗はニヤニヤと笑う。


「ま、まぁ、何のことはない。今日の当番はウチなわけや」

「なるへそ。で、何するの?」

「軽いなぁ~女の扱いがなっとらんで~」


鞘歌はやれやれと言ったポーズをとる。

正宗は頭に手を当てる。


「ま、女の扱いなんて薙扨以外にしたことないしね」

「ああ。薙扨ちゃんなら何でも受け入れてるのが想像できるわ」

「その通りです」


正宗と鞘歌は顔を合せて笑う。

大笑いしながら一緒にベットの上に転がる。


「はーしかし……男と女がベットの上か」

「特になーんも進展せえへんけどな」


出会ってからの期間は短い。

その二人の愛が高速で進むなどということはあり得ない。

この世界がどんなに非現実的であろうとそこは変わらない。


「てなわけで定番の大樹に往こか」

「定番やね」

「せやな。往こか」


二人はそう言いながら家を出る準備を始めようとする。

すると扉をたたく音がする。


「あの~朝ごはんで来てますよ~」


扉の外から聞こえる声は薺だった。


「朝ご飯。食べなアカンな」

「ああ。食べよう」


二人は準備を止めて朝ごはんを食べに行くことにした。

二人仲良くペットから起き上がっていった。



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