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オレの想像が創造されてしまった件について  作者: 海藤 正孝
第五章 大地を制する獣と偉大な英雄!
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「に、二足歩行までになったんすか」

「だからと言って強くなったというのか!」


バリッダーは銃を腰につけなおし、赤リアビに刺した剣を手元に引き寄せる。

そして剣の中心にカートリッジをセットする。

その瞬間剣から炎が現れる。


「「ファイアブレード! バリバリ突撃っ!」」


バリッダーは炎をまとった剣を持って赤リアビに向かって駆け出す。

そして振り下ろす。

だが、それは受け止められる。


「グオォォォオオォ」

「くっ!」

「やっぱ強化されてるっす~!」


負けずに剣を押し込むが赤リアビの力が強く押し返され始める。

バリッターはもう片方の手で銃をとる。

そして赤リアビに向かって引き金を引く。


「グギャォ!」


直撃を食らった赤リアビは後ろに引きさがる。

バリッダーも体勢を立て直す。

銃を腰につけなおし、両手で剣を持つ。


「増したのは力だけか。それとも」

「炎に強いのかもしれないっす」

「それならカートリッジを再び変える……いや、ここは」


パネル左上のボタンを押す。

すると正宗と薙扨の股の間にレバーが現れる。

二人はそれを握る。


「パワーアップ!」

「グレート!」


その輝きとともにバリッターは光りだす。

その光により赤リアビは立ちくらむ。

そして光が消える。


「バリバリ光りをまとい……」

「偉大な英雄現れる……」

「「バリッとブレイク偉大な英雄! グレートバリッター参上!」」


バリッターよりもさらに一回り大きくなった機体。

グレートバリッターが大股を広げその場に立っていた。

そして背中から大剣を取り出す。

重いため地面にたたきつけられる。


「さぁ、ブレイクしてやる……む」

「ど、どうしたっすか?」

「なんかグレートになった途端に体に疲れが……」


正宗は体を押さえる。

傷は一つ付いていない。

精神的な疲労だということはわかる。


「想像を創造し過ぎると身が滅ぶというのか……」


正宗は迷いを振り払い、赤リアビに集中する。

薙扨は心配そうに正宗を見つめている。


「ここはグレートファイナルブレイクを決めるしかない」

「いきなりっすか?」

「やつは急激な進化に体が追い付いていないようだ。あまりにも動きがない」


正宗の言うとおり、赤リアビはこちらを見つめてはいるものの動きはない。

というより体を震わせており、動けないというのが理由のようだ。

急激な進化に追いつけていないという考えは正しいだろう。


「相手は動けない。今がチャンスなんだ」

「わかったっす! やってやるっすよ!」

(早く決めないとやばい感じもするからな……)


グレードバリッターは大剣を構える。

赤リアビはそれを見て防御の体制をとる。

大剣は光をまとう。


「グレートホールドビーム!」


大剣に発せられた光は赤リアビを包み込む。

赤リアビは動きを止められる。


「いくぞ!」


タッとジャンプをしグレートバリッターは飛び上がる。

再び大剣は光をまとう。

先ほどとは違い青い光だ。


「「グレートファイナルブレイク!」」


青い光をまとった大剣は赤リアビを真っ二つにする。

赤リアビは何も言うことなく爆散する。

その瞬間グレートバリッダーも消える。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「あれ、創像機が消えてしもたで……ってなんやなんや! 光がまた!」


戦いを見ていた鞘歌の周りが光に包まれる。

そして光が消えていく。


「先輩! 先輩!」

「ま、正宗君!? 気をうしなっとるんか!?」


そこに現れたのは正宗と心配そうに声をかける薙扨だった。

鞘歌はあわてて二人に近寄る。


「と、とりあえず救援よぼ。救援」

「そ、そうっすね!」

「あ、さっきからうちの持ってるこれで通信できるんとちゃうかな」


そういって鞘歌は携帯を差し出す。

薙扨はそれを受け取る。


「古い携帯っすね。とりあえずこれで博士とかいう人とつながるはずっす」


ピッピッと操作していく。

そうしてどこかに繋がる。


『……もしもし』

「あれ? 阿利洒ちゃんっすか?」

『……薙扨?』


博士につながったと思ったら電話は阿利洒につながった。

だが薙扨はそんなことを気にしている場合ではなかった。


「そんな場合じゃないっす! 正宗さんが倒れたっすよ!」

『……! 大変』

「それなんで助けを呼んでほしいっす!」

『……わかった』


そこで通信は切れた。

渚は携帯を耳から外す。


「とりあえずあとは待つのみっす」

「待つだけしかできんのか……心配やな」


そして二人はただただ倒れる正宗を見ていることしかできなかった。

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