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オレの想像が創造されてしまった件について  作者: 海藤 正孝
第五章 大地を制する獣と偉大な英雄!
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7

「ここはコックピット……ん?」


正宗はあたりを見回すとそこはコックピットだった。

だがいつものパターンのどれにも当てはまらない前かがみにならないと操縦できない作りになっていた。


「なぁ、正宗君。これもしかしてうちじゃなくて薙扨ちゃんを期待してたパターンやったりする?」

「ほぇ!? 鞘歌さん!?」

「あー、やっぱしそうなん? いや、ごめんなー。なんか訝しげな顔しとったから、もしかしたら思うとったけど」


後ろで同じように前かがみになっている鞘歌が頭をかきながら謝る。

正宗は少し驚いたが、そもそも一度目の静電気と二度目の静電気は感じ方が違った。

可能性はあった。

驚くべきことではない。

正宗は驚きを消し、今の現状を確かめる。

操縦席から見えるものそして操縦装備。

それを見る限りこの創像機は四足歩行の動物型であることは理解できる。


「このロボットは四足歩行……」

「あ~うち獣耳族やん? そういうのがええなって思っとったからな」

「とりあえずこっちにくるリアビをなんとかしないと」


目の前のモニターを見る。

リアビが一体だけ加速してこちらにやってくる。


「あの一体だけ? いや、他の所に分散していてそちらにコット隊が向かっているとも……」

「コット隊か……」

「鞘歌さん?」

「いや、なんでもないわ。はよ倒しに行こうや」


鞘歌の言葉に少し引っかかったが今は向かってくるリアビを倒すのが先決である。

正宗は創像機を動かしリアビへと向かっていく。


「そういえばこいつの武器は?」

「えーと……すごい高速で動けるのと前足両方の爪に……」

「って! リアビがもう目の前だ」

「そんな、言いきる前に。お約束過ぎるわ」


正宗は目の前のリアビをにらみつけるようにしてみる。

集中しているために鞘歌の嘆きも聞こえていないようだ。


「高速移動でかく乱してやる!」


その言葉とともに正宗はリアビの周りを高速で移動する。

リアビはその高速移動に惑わされ、動きを止める。


「そして次は爪での加速攻撃!」


上下左右から詰めでの連続攻撃を仕掛ける。

リアビはその動きに対応できない。


「ほれほれほれぇー!」

「グギャゲゲー!」


が、何となく振り上げた足が創像機にあたる。

それにより創像機の攻撃がいったん止まる。


「くぁ~。弾き飛ばされちまった」

「まぁ、装甲が薄いから、仕方ないわな」

「爪攻撃もそれほど聞いちゃいないような……」

「それは高速で移動してるからやで。爪のみにエネルギーを集中させるんや。必殺のビーストブレイクローや!」


ガオ―といわんばかりに四つん這いでポーズを決める鞘歌。

後ろを向きながらそれを見た正宗は思った。

この構図はエロいと。

と、その煩悩を振り払い正宗はモニターを見る。


「って、リアビがいない!」

「どうやら話し合ってる間にドームに向かったみたいやなぁ~」

「追いかけるっ!」


高速移動でドームへと駆け抜ける。

するとすぐにリアビが見つかった。

地面に穴を掘っているようだ。


「何をしているか知らないけど。油断大敵だ!」


高速移動を止め、爪へとエネルギーをためる。

そしてリアビに向かって飛びかかる。


「必殺の! ビーストブレイクロー!」


リアビは攻撃を受けるまで創像機に気がつくことはなかった。

そして食らった瞬間に雄叫びを上げる。


「グ、グガァアァァァァアァァ」


そうしてリアビは消滅していった。


「あけっなかったな……」

「せやろか。結構いろいろあった思うけどなぁ」


そう言いながらも正宗は戦闘終了と考え、でできたドームの入り口に帰還し始めた。


『ギギギ』


リアビの掘っていた穴から聞こえる音には気がつかずに。

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