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3

あれから数分後、正宗は老人の家に来ていた。

家は薺の家には及ばないが大きなものである。

広い庭もあり、犬小屋に大きな犬がいる。

いわゆる金持ちの家というものだろう。


「池に鯉が泳いでる……竹筒がカコンカコンしている……」


和風なところもある。

だがその周りに花畑があったりとやはりごちゃ混ぜになっている。

文化の混ざりあいという違和感がある風景を正宗は見渡していた。


「こちらが玄関になります」

「あ、ど、どうも……」


正宗は仕事をしにきた相手に丁寧に話しかけられることに戸惑っていた。

仕事とは雇い人のほうが上。

それこそが正宗の考える仕事の姿である。

しかし逆の感情も生まれている。

創像機のパイロットとして世間の人に認められている。

だからこそこの扱いなのである。

英雄として人々から見られている喜び。

これが逆の感情である。

そんな正宗は複雑な表情をしながら家の中へと入る。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「先ほどの本に加えてこちらの本も」


案内された先の茶の間に用意された座布団に座っていた正宗の前に大量の本が置かれる。

20~30程あるだろうか。

正宗はそのうちの一冊に手に取る。


「日記かな」


ペラッとページをめくっていく。

だが内容は日記ではなかった。

この世界の魔学を利用する方法が書かれている。


「この世界から帰る方法……帰る方法!?」


なんとなく見ていたページにとてつもないことが書かれていたために正宗は驚愕する

目の前にいた老人もその驚きの声を聞き驚く。

正宗は持っていた本をグイっと見つめる。

そこには魔学を応用した転送装置が描かれていた。

そして、その装置についての説明が書かれていた。


「何々……もうすでに作られているっ!?」

「私の家にすでに転送装置があるというのですかなっ!?」


驚く二人はまじまじと本を見る。

老人は何が書いてあるのかよくわからない顔をする。

それとは裏腹に正宗の顔は真剣なものになっていく。


「庭に……秘密の入口があるとかいている……」

「何と庭に!」


老人は驚立ち上がり庭へ走り去って行った。

正宗もそのあとを追った。

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