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オレの想像が創造されてしまった件について  作者: 海藤 正孝
第二章 さっそうと現れる白銀の騎士!
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10

「ん? あれ、ここは……操縦席?」


あたりを見渡す。

ゴッドPのコックピットによく似ている。

が微妙に違う。


「映像……」


目の前に映し出された映像を見る。

そこには青いリアビにおもちゃにされているゴッドPが映っていた。

正宗はそのことに驚愕する。


「なっ! ここはゴッドPの操縦席じゃない!? まさか!」

「創像機……それしかありえない……」

「阿利洒ちゃん!?」


後ろを振り向くと阿利洒が複座の操縦席に座っていた。

阿利洒は驚く正宗を置き話を続ける。


「私が後ろで前が正宗さん。と言うことは私は想像者」

「そうなる……ん? 何か阿利洒ちゃん普通に喋ってない?」

「わたし自身はいつも通りのつもりだからわからない」


正宗の疑問はよそに阿利洒は話を続ける。


「つまりこの機体は私の想像通りの機体のはず……」



■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


その機体の姿は立派な兜に盾。

そして腰に装備されたビームランス。

シンプルながらも華麗なその姿はまるで『白銀の騎士』であった。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「戦って! この機体なら負けない!」

「ああっ! 武器は!?」

「腰のビームランス。ガリダーランスを使って!」

「よし、ガリダーランス!」


正宗がそう叫ぶと創像機はガリダーランスをつかみ装備する。

薺との創像機とは違い、自分の動きに合わせて動かないため今回はなにも現れない。

正宗は手に握るコントローラーを巧みに扱い青いリアビに向かって前進する。


「うおぉぉぉぉおぉぉ!」

「グギィィィィィ!」


ガリダーランスを青いリアビへと連続で突き刺す。

青いリアビはゴッドPを放り投げ地面へと潜る。

穴だけがその場に残った。


「これじゃ前回と同じで逃げられておしまいだ!」

「ガリダーランスを使えばいい!」

「ガリダーランスを?」

「ガリダーランスは伸縮自在で鞭のように柔軟!!」

「なるほど。こうだねっ!」


正宗がガリダーランスを振り下ろすと穴の中へとはいっていく。


「グギャァッッッ!?」


すると叫び声が穴から響き渡る。

そして正宗はガリダーランスを引き上げる。


「そぉぉぉぉれっとなぁ!」


するとガリダーランスの刺さった青リアビが地面から飛び出てくる。

そしてガリダーランスが抜け、宙へと舞い上がる。


「そのすきは逃がさない!」

「連続突き……アインドゥッツェントシュトーセン!」

「おおっ! アインドゥッツェントシュトーセン!」


その突きは青リアビの体という体を穴だらけにする。

リアビはなにも言葉を発することなく地面に落ちる。


「これで、おしまいだ!」

「決まった」


落ちた青リアビは泡になりその場から消滅した。

正宗達がそれを見た後、想造機はその場から消え、あったはずの場所には二人が立っていた。


「倒せたね」

「……うん……よかった」

「あれ?」

「……どうした……の?」

「いや、なんでもない……いつも道理だし」


正宗は不思議に思ったが、阿利洒はいつも道理だったのでそれ以上何もいわなかった。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


その頃、この阿利洒と正宗による創像機の件についてゴッドPのカメラから見ていた博士がキングに報告していた。


「一人の創造者に二人目の想像者とは……」

『初の事例となりますな。前回がかなり前なので初なのかはわかりませんがな』


「ふむ」と頷いた総一郎は通信機の電源を切り、テーブルの上に置き隣を見る。

隣にはプルプルと震えるナズナの姿があった。


「どうやら内密にしていた内容……打ち明けねばならんのではないか?」

「そんなの……そんなの嫌ですよっ!」

「だがその言い伝え通りならば二人目の想像者が現れたのだ。言っておかねば争いが起きるやもしれんぞ?」


その言葉を聞き薺は唸る。


「ぐっううううぅぅぅ……争いは。争いは……いやです」

「ならば伝えるのだ」

「……はい」


薺は悲しそうな表情で頷いた。

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