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「うおわぁあぁぁああ!?」
「落ち、落ちるっ……!」
二人は落下していた。
どこに落ちるかも分らぬ恐怖で顔は染められていた。
何もわからぬままどんどんと……
「ど、どこに落ちてんだこれぇ!」
「わか、わからない……」
まともに会話もできぬまま落下が続くが
下に光が見えてくる。
二人はそれに気がついた。
「と、到着? て言うか安全?」
「わからない……怖い……」
二人は体を丸めて防御態勢をとる。
もしも安全ではなかったら死ぬ。
二人は恐怖に駆られる。
「もうすぐだっ!」
「……!」
そして光の中に入る。
『ドスッ』
下に敷かれていたマットの上に二人は落ちる。
安全に到着できたことに二人は安堵した。
「あれだけの落下でここまで痛くないとは」
「凄い……衝撃吸収力……」
そして二人はふと目の前にあるものを見る。
「あれ、これは……」
「ロボット……コットじゃ……ない」
『ふふふ。到着したようじゃな』
頭の上にあるスピーカーから声がする。
博士のものだ。
二人はスピーカーを見つめる。
「その目の前にあるのは試作機『ゴッドP』じゃ」
「ゴッドP……」
「コットの次を担う量産型の試作機じゃ。試作機は制御なども含めて二人乗りとなっとる」
そうこうしていると目の前のゴッドPの乗り込み口が開く。
二人は顔を合わせうなずき乗り込む。
「うむ。何も言わずに乗り込むとはさすがじゃ」
「まぁ、薺を待っていても間に合いそうもないからね」
「二人でなら……大丈夫……」
「うむ。まぁどうせリアビじゃろうて。問題はないじゃろ」
ゴッドPが動き出す。
下のカタパルトが移動を開始したのだ。
コックピットの二人は目の前の画面を見つめる。
「いいか? 今回はコットの操縦経験のある阿利洒が操縦。正宗が制御じゃ」
「OK、OK」
「了解」
「では、発進じゃ!」
そしてカタパルトは加速する。
そして目の前に光が現れた。
「よし、行くぞ!」
「うん!」
そしてゴッドPは外へと飛び出した。