嘘には嘘を
手続を終えた後
古びたダイニングテーブルに座り
誰もが一度は見たはずの
幸せな夢を見る
世界は罰を与え
遺産を静かに抱え込む
言葉があまりにも軽すぎて
眠れなくなる夜もあろう
友と交わす言葉は
土の匂いに溶け
波の揺らぎに
この手紙を託す
心を締め付ける音
遠くで落ちるミサイル
空に漂う黒くて重いもの
それでも誰かは「希望」を推奨する
風が髪を揺らすとき
私たちはまだ知らない場所へ向かう
背に隠した秘密の羽を忘れないで
籠の中の鳥は
抜け殻のように沈黙する
世界は正解に過敏で
様々な国の声が交錯する
それでも人は
「少しだけでも」と祈る
答えは一つではなく
重ねた記憶の中にある




