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第69話 神罰光矢

 戦鼓が鳴り響き、矢と炎の嵐が絶え間なく鍛冶街を叩き続けていた。

 だが、その中でマクシミリアンは不気味に笑い、大槍を高く掲げた。


「抗うか……異端ども。ならば神罰を下すまでだ!」


 大槍の穂先に膨大な魔力が収束していく。

 赤黒い炎の中から、白銀の光が迸り、空を裂いた。

 無数の魔法陣が夜空に展開し、その一つ一つに矢が形を成していく。


「まさか……あれは……!」

 フィオナの瞳が震える。

「《神罰光矢ディバインアロー》……!」


 数百を超える光の矢が夜空に浮かび、鍛冶街全体を覆い尽くす。

 矢じりはすでに街に狙いを定め、光が唸りを上げた。


「撃ち下ろせェェェッ!!」

 マクシミリアンの咆哮とともに、光の雨が降り注ぐ。


 空が裂ける。

 大地が揺れる。

 石壁は砕け、屋根が貫かれ、爆光が夜を昼に変えた。


「くっ……止めないと……街ごと滅ぶ!」

 フィオナが杖を掲げる。

「――《万象律詠エレメントコード》!」

 虹色の光線が空に展開し、矢の群れと正面から激突する。


 だが、光矢の雨はあまりに広範囲だった。

 風を操るシルフ族が結界を広げ、ウンディーネ族が水流で矢を逸らす。

 トレント族はその身を盾とし、矢を幹に突き立てながらも踏みとどまった。


「まだだ! まだ堪えろ!」

 オルドが轟鉄隕槌を振り上げ、迫る巨大な矢を叩き折る。

 火花と爆光が弾け、仲間たちが声を張り上げた。


 だが――矢は尽きない。

 マクシミリアンの狂気が、夜空を白銀に染めていた。


「これが神の裁きだァ! 異端ごと焼き尽くせぇぇぇ!!」


 絶望の光が、鍛冶街を包み込もうとしていた。

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