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第247話 反撃の狼煙

 大地は抉れ、炎と雷が戦場を焼き尽くす。

 帝国皇帝ライナーの《覇帝雷炎撃》は、兵も獣も区別なく蹂躙した。

 誰もが心の奥底で「ここで終わりだ」と悟りかけていた。


 だが――。


「……まだ……負けてねぇ……!」

 ライオネルが血まみれの体で立ち上がる。

 大剣を地に突き立て、その身を支えながら叫んだ。


「おい、獣ども! 尻尾を巻くな! 獅子は最後の一息まで前に立つ!

 俺が倒れたら……その時は笑って地獄で迎えてくれ! だが今はまだだ! 俺は吼える!!」


 その言葉に、獣人兵たちの瞳が再び光を宿す。


「ライオネル……無茶を言いやがる」

 オルドが苦笑し、戦鎚を振り上げた。

「だが、そいつが獅子の流儀ってんなら、鍛冶師は火を絶やさねぇのが務めだ」


 彼は戦鎚を地に叩きつけ、土と炎の柱を天に伸ばした。

「見たか! これが俺らの火種だ! この火が消えねぇ限り、鉄は戦い続けるんだよ!!」


 ドワーフ兵たちも再び槌を構え、共に雄叫びを上げる。


「……ほぅ」

 ライナーの黄金の瞳が僅かに細められる。

「死に損ないがまだ抗うか……だが良い。絶望の炎ほど、覇の拳を輝かせる糧はない」


 覇帝の声が雷鳴に溶け、戦場を覆う。


「いけぇぇぇぇッ!!!」

 ライオネルとオルドが同時に咆哮した。

 獣人とドワーフの軍勢が立ち上がり、血と泥にまみれた体で突撃する。


 その姿は、絶望を打ち破る狼煙となった。

 燃え盛る炎と咆哮の中、反撃の狼煙が確かに上がったのだ。

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