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第244話 獣と鉄の決意

 大地は裂け、炎と雷が荒れ狂う。

 覇帝ライナーの《覇帝天地崩滅》によって、戦場は地獄と化していた。

 獣人兵もドワーフ兵も次々と倒れ、後退を余儀なくされる。


 その光景を見た誰もが、心のどこかで「勝てない」と思った。

 だが――。


「おいおい……お前ら、もう尻尾を巻くのか?」

 ライオネルが膝を押さえながら立ち上がった。

 全身は血と泥にまみれ、大剣は傷だらけ。

 それでも、その目の奥には炎が燃えていた。


「獅子はな、最後の最後まで前に立つ生き物なんだよ……!

 逃げる奴の背中を見送るのは御免だ!」


 その叫びに、獣人兵たちが再び顔を上げる。


「ライオネル……」

 オルドが呻きながらも、戦鎚を肩に担ぎ直した。

 腕は裂け、血が滴り落ちる。

 それでも彼は、笑った。


「いいじゃねぇか。鉄も獅子も、叩かれりゃ叩かれるほど硬くなるんだ。

 ならここで踏ん張って……覇帝の鉄壁を打ち破る!」


 ライオネルは咆哮し、大剣を掲げる。

「獣人ども! 吼えろ! 俺たちが背中を見せたら、それは死んだ時だけだ!」


 オルドも続けた。

「ドワーフども! 槌を振れ! 鉄は砕ける! 砕けぬ鉄など、この世にねぇ!!」


 その声が響いた瞬間――。

 獣人もドワーフも再び武器を握り、倒れていた兵たちが立ち上がった。

 血と泥にまみれた顔に、決意の炎が宿る。


「「「うおおおおおぉぉぉッ!!!」」」


 戦場が再び咆哮で満ちた。


「ふん……まだ足掻くか」

 ライナーが冷笑を浮かべる。

「ならばいい。覇者の拳の糧となるがいい!」


 だがその黄金の巨影に向かい、ライオネルとオルドは並び立つ。


「鉄と獅子で道を拓く! 仲間たちのために――ここで勝つ!!」


 二人の決意が、兵たちの心を燃え上がらせた。

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