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第224話 最高の装備を作るには

 広場に組まれた即席の鍛冶場。

 オルドが炉の前に立ち、戦鎚を握り直すと、仲間たちは固唾を飲んで見守った。


「さぁ、これから徹夜で叩き始めるぞ……!」

 オルドが気合を入れたその時――。


「待った待った!」

 低い声が響き、数人の影がオルドの前に立ちはだかった。


 現れたのはドワーフ族や連邦に名を馳せた名工たち。

 腕まくりをし、眼光鋭くオルドを睨んでいる。


「お前ひとりで仕上げようってのか? そんなんじゃ物足りねぇ!」

「俺たちも加わる! 最高のものを作るなら、この街の技術を全部使え!」

「武器だけじゃ駄目だ、防具も要るだろ!」

「おいおい、補助魔法を付与できる指輪やイヤリングを知らねぇのか!」


 次々と職人たちが集まり、炉の周りは一気に騒然とした。


「おいおい、落ち着け……!」

 オルドが制止しようとしたが、誰も聞かない。


「俺は武器職人だ! 剣も槍も、最高の切れ味にしてやる!」

「防具は俺に任せろ! 軽さと頑丈さを両立させてみせる!」

「衣服なら私たち! 動きやすさと見栄え、両方兼ね備えた布地を仕立ててやるわ!」

「装飾職人だって忘れるな! 指輪やペンダントに付与魔法を刻めば、戦闘力は段違いだ!」


「おお……!」

 オルドの目が輝いた。

「いいじゃねぇか! だったら全員でやろう! 武器も、防具も、衣服も、装飾も! 全部まとめて最高傑作だ!」


 戦鎚を高く掲げると、職人たちから歓声が上がった。


「「「おおおおおおッ!!」」」


 炉の炎がさらに燃え上がり、広場はまるで鍛冶祭のような熱気に包まれていった。


 一方、その光景を見ていたカイたちは、口を半開きにして呆然としていた。


「え、なんだこれ……」

 ミラがポカンと口を開ける。


「……気がついたら、職人ギルドみたいになってるわね」

 フィオナが額に手を当ててため息をつく。


「おい、俺らはどうすりゃいいんだ?」

 ライオネルが苦笑し、カイを振り返る。


「知らねぇよ……」

 カイもただ困惑していた。


 その時、背後から白衣の人影が現れた。


「はいはい、戦士の皆さんはこっちですよ」

「大怪我を放っておいて何を呆けてるんですか」


 現れたのは医療班のチームだった。

 回復術師や薬師、包帯を持った治療士たちが一斉に駆け寄り、仲間たちを取り囲む。


「うわっ、ちょ、待て!」

「俺はまだ動ける!」

「回復なら後でも――」


 ライオネルやカイが抵抗するも、屈強な医療班の男たちに両腕を取られ、ずるずると引きずられていく。


「おとなしくしてください! 治療優先!」

「死にかけの身体で旅立たせる気はありません!」


「えっ……なにこれ強制連行……!」

 ミラが目を丸くしながらも捕まり、

「ちょ、ちょっと! 翼引っ張んないで!」と叫んでいた。


「……仕方ないわね。まあ、治療も大事だし」

 フィオナは観念して歩き出したが、薬師に「あなたも限界です」と呆れられ、耳まで赤くなった。

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