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第158話 嵐帝の裁き

 黒雲に覆われた天空都市の上空。

 仮面をつけたヴォルテクスが翼を広げ、雷鳴と竜巻を纏う。


「見せてやろう……真の掟を!

 《嵐滅審判テンペスト・ドゥームジャッジ》ッ!」


 叫びと同時に、空全体が轟音に包まれた。

 黒雲から無数の雷光が奔り、竜巻が広がり塔を飲み込んでいく。

 白亜の都市が裂け、空橋が次々と崩落した。


「きゃあああ!」

 翼人の住民たちが悲鳴を上げ、瓦礫に押し潰される。

 子供を抱えた母親が泣き叫び、老人が翼を震わせながら倒れていった。


「評議会の塔が……!」

「掟を守ってきたのに……どうして我らが裁かれる!」

「空の掟は絶対ではなかったのか!?」


 長老や市民の声が絶望に満ちて響く。


「フン……利用価値はもうない」

 ヴォルテクスが冷笑する。

「お前たちの“掟”など、俺のための鎖にすぎなかった。

 恐怖で縛り、家畜のように従わせるためにな!」


 仮面の奥の目が狂気に光り、翼から雷がほとばしる。


「だが安心しろ……」

 ヴォルテクスは高らかに両腕を広げ、雷雲を背に都市を見下ろす。

「これからは俺こそが新たな掟だ!

 翼を持つ者も、地を歩く者も、すべて奴隷に落としてやる!

 俺の嵐の下、抗う者は誰ひとり生きられんッ!」


 狂気の笑い声が、崩れゆく都市に響き渡った。


「クソッ……!」

 ライオネルが歯を食いしばり、大剣を握り直す。

「こんな奴に“掟”を語らせてたまるかよ!」


「……そうね」

 フィオナが杖を構え、冷ややかな声を漏らす。

「掟に縋っていた人々も、ようやく気づいたはず。

 ――この鎖を断ち切るのは、私たちだって」


 崩壊する都市。

 絶望の空の下、仲間たちは新たな決意を胸にヴォルテクスを見据えた。

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