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第123話 分断される戦場

幕を開ける導入を描きます。


第123話 分断される戦場


 豪奢な広間に、甲高い笑い声が響き渡る。

 大奴隷商ギルド長、ザハル・バルバロス。

 その背後に立つのは、感情の色を一切失った巨躯の護衛奴隷――名無し。


「さあ、どうする解放者ども? 金貨も命も、好きなだけ弄んでやろう」

 ザハルは金貨を弄びながら、楽しげに指を弾いた。


 鎖の音と奴隷たちの怯える悲鳴が広間に満ちる。


「……状況は最悪だ」

 オルドが低く唸り、戦鎚を肩に担いだ。

「ザハルは絡め手を好む。奴隷を盾にし、鎖や金貨で戦場を支配する。

 フィオナ、セレナ……お前たちとなら、奴の戦術に対抗できる」


「え?」

 カイが振り向く。


「お前とライオネルは名無しを抑えろ。

 あいつは単純な力の塊だが、一対一では絶対に勝てん。

 兄弟みたいに連携できるお前たちなら、あの巨体を倒せる」


 その言葉に、ライオネルがニッと笑う。

「任せろ! 弟となら、どんな怪物だろうと切り伏せてみせる!」

「だから弟って言うな!」


 ザハルは豪快に笑い、手を叩いた。

「面白い! ならば舞台を分けてやろうじゃないか!」


 彼が金貨を撒き散らすと、黄金の鎖が床から伸び、戦場を二つに切り分けた。

 一方にはザハルとオルド・フィオナ・セレナ。

 もう一方には名無しとカイ・ライオネル。


「存分に踊れ……命と金の価値を、思い知るがいい!」


 重苦しい空気が広間を支配する。

 カイは拳を握りしめ、紅と蒼の瞳を燃やした。

 ライオネルは大剣を担ぎ、吠えるように笑う。


「よし、弟! 獣王と混血、二つの力で奴を倒すぞ!」

「うるせぇ! でも……負けねぇ!」


 同時に、フィオナとセレナがザハルに杖と竪琴を向け、オルドが戦鎚を構える。

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