表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
121/247

第121話 乱戦の幕開け

 地下の広間は紅と蒼、そして金色の閃光で埋め尽くされていた。

 影の傭兵団が一斉に襲いかかり、カイたちは円陣を組んで迎え撃つ。


「弟よ、背中は任せろ!」

「誰が弟だ!」

 ライオネルの大剣とカイの拳が同時に閃き、左右から迫る敵を薙ぎ払う。


 オルドは笑いながら戦鎚を振り下ろし、地面を叩き割った。

「――《隕鉄流星メテオ・スラム》!」

 岩盤ごと砕け、複数の敵が宙に舞う。


「私も行くわ!」

 フィオナが杖を掲げ、六色の魔法陣を展開する。

「――《万象律詠エレメントコード》!」

 虹色の閃光が矢のように飛び、傭兵たちを次々と弾き飛ばした。


 だが影の傭兵団はただの集団ではなかった。

 片目の隊長が低く呟く。

「影よ、我が刃を導け――《影縫い》!」


 床に伸びる影が鎖のように蠢き、カイたちの足を絡め取る。

「なっ……!?」

 カイの翼が封じられ、オルドの足も砂に縫い付けられる。


「今だ! 仕留めろ!」

 影の兵が一斉に短剣を振り下ろした。


「させない!」

 セレナの竪琴から放たれた旋律が光を帯び、影を淡く弾き飛ばす。

「――《蒼潮交響詠アクア・シンフォニア》!」


 光が影を希薄にし、カイたちの体を再び自由にする。


「助かった、セレナ!」

「歌は仲間のためにあります!」


 自由になったライオネルが雄叫びを上げる。

「今度は俺の番だ! ――《獅子咆哮斬ライオンズロア》ッ!」

 黄金の衝撃波が敵を吹き飛ばし、崖壁ごと削り取った。


「甘い!」

 片目の隊長が影から跳び出し、カイの喉元に短剣を突き立てる。


「――ッ!」

 寸前で拳を構えるカイ。しかし反応が間に合わない――。


「弟は俺が守る!」

 ライオネルが割って入り、大剣で短剣を弾き飛ばした。


「……ッ、ありがとよ!」

 カイが拳に紅と蒼の力を込める。

「混血顕現――《二重解放クロスブリード・オーバー》!」


 魚鱗の硬鱗、巨人の怪力、翼人の機動力が同時に顕現する。

 紅と蒼の光が爆発し、広間全体が揺らいだ。


「うおおおおおッ!!」

 渾身の拳が影の隊長を直撃し、壁ごと叩き潰した。


 残った傭兵たちは一瞬にして士気を失った。

 ライオネルが大剣を振り下ろし、怒号を響かせる。

「この砂漠で獣人の誇りを踏みにじる者は、俺が許さんッ!」


 その咆哮に怯えた傭兵たちは、武器を投げ捨てて逃げ散っていった。


 静寂を取り戻した広間。

 砂埃が舞い、仲間たちは荒い息を整える。


「ふぅ……なんとか、切り抜けたな」

 カイが拳を下ろすと、ライオネルが肩を叩いた。

「見事だ、弟! お前の拳に迷いはない!」

「だから弟って呼ぶな!」


 フィオナは小さくため息をつきながらも微笑み、セレナは胸を撫で下ろした。

 オルドは豪快に笑い声を上げる。

「よし、次は本丸だな!」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ